1. 蒼い陽
俺は78年製のバブル全盛期の泡まみれの子供。理想郷は泡の中や、バブルが弾けたゴミ溜めの中。とうとう「穏やかな日々を歌いだす」決心をしたのだ。

2. 明日
この曲はバンドの事を歌ったものだ。今までに何度も通った場所を、俺らはライブを終え走っていく。ずっと続けていくんだ。それが俺らの音楽であり、明日だ。

3. 夜に吠える
こらえきれないような、押さえきれないような夜を4つうちに乗っけて、ファンキーに歌いとばすんだ。苦しいのが楽しい、そういう夜の歌だ。

4. セクシー
女は強え。その強さは絶対。理性は弱え。その弱さは絶対。んでもって「理性という名の女王」。この曲にうってつけの言葉だ。面白がりながら演奏した。出来上がってみりゃ不気味な曲だ。

5. わがまま放題
古来からの美学なんかクソ喰らえだ。やりたいようにやるぜ。そうやって生命を輝かせて生きるのが素敵だと思うんだ。

6. JamRa#3
スタジオでのジャムセッション。細かいこと一切決めず、構成だけで録った。気合いは微鹿も感じられないが、記念写真よりはマシだ。スタジオでの俺らの空気をくり抜いたってとこか。

7. 花とダンス
花には不思議な魅力がある。俺に生気を感じさせてくれる。この曲では散ってしまった花びらの上に、踊りをやめることを許されない主人公を立たせた。そんな境地は生きてりゃあ沢山あるだろ。この曲は、パンク版ボレロだ。

8. 足跡
自分の目線で、自分の気持ちを散文詩さながらここまで正直に吐き出せたのは、一昔前の俺からすれば奇跡。しかし、今となっちゃあただの軌跡。「何度でもドアを開けていこう」と思う。

9. JamRa#4
トーキングモジュレーターを買った。どうしても今回のレコーディングで使いたくて持ち込んだわけだが、ぶっつけ本番で使えなかったらどうしよう、、、という不安もありセッションで試してみた。それを録音していたのがこの曲。

10. まわる
俺らの音楽は血液だ。俺らの音楽を聴いてくれてる人も血液だ。俺らはひとつになって、ひとつの心臓へ向かっていく。ぐるぐる駆け巡る血液が、汗でぐちゃぐちゃになってひとつの心臓に向かうんだ。

11. ザ・我らの
ザ・ミエダタクヤの酒乱ぶりといったら、凄まじい 。気持ちが良い。曲がセッションで 出来上がり「これしかない!!」と思った俺は家に帰るなりずばばんと書きあげたのだった。我らが、ザ・ミエダタクヤのテーマソングだ。

12. 僕ら
「結ばれたねじれ」なるものがあって、それは離れているようで繋がっていて、繋がっているようで離れている。それらを丸ごと引き受けた俺らは、何で、何処で持出したいのか、そのことを歌っている。

13. はね
この曲はあらかじめ記憶を呼び起こすスイッチたる存在。進行形とも過去形ともとれる瞬間に常に位置していて、断片的にしか残らない記憶を鮮明に呼び覚ますだろう。バートバカラックのようなロマンチックなムードを持っていたり、ダブになったりと表情をゆっくり変えていく。怪鳥がゆっくり夜空を飛んでいくようだ。

14. カマキリ
俺らは何かを残していきたい、何を残せるだろう。すがるわけでもなく、突き離すわけでもなく現実に向き合って「わずかな本当のこと」を暴いていく。


このアルバム「BAZRA」は、純粋に俺らの今を切り取った作品になった。タイトルにバンド名をつけたのも、そこに自信がようやく持てたからだと思う。この「BAZRA」から、魂のビッグバンを引き起こすべく俺らを爆走していこう。

BAZRA 鉄平