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2000.11.28
“飛翔”、と題された今回のイヴェントは、直枝政広が率いるレーベル、BUMBLEBEEからリリースしているミュージシャンが一同に会した豪華な夕べ。いつものメイン・ステージに向かって左側にサブ・ステージもセッティング。ソロでの弾き語り組はそちらでの演奏とし、メインとサブが休みなく展開、飽きさせずにテンポ良く見せてくれる。トップの、独特のキャラの小林賢輔によるユニークなライヴの次は、大阪からのコロケッツ。これが3回目という初々しいひとりでのステージ。余韻に浸る暇もなくメインに目を移せば、元コケッシーズのメンバー率いる女の子３人組バンド、ティーチャーズが、おきゃんにバーストするキュートなライヴを披露。その後サブで、名古屋からのソフテロ。ギター１本で淡々と、しかし張り詰めた情感溢れる歌に思わず胸を打たれる。パラダイス・ガラージは、もはや誰にも真似のできないパラガだけの世界観を、エレキ・ギターのみで体現する。時に呟くように、時に吠えるように、そしてかき鳴らされるギターの音に、パラガが今まで培ってきた彼だけが奏でえる音楽がそこに聞こえる。観客も身体を全身耳にして、その音をひと粒こぼさずにとらえようとしていたかのようだ。ムンズは博多から。こちらも男性ひとりでギター１本を手にして唄う。きりきりとした傷みよりも、柔らかに愛を唄う。その声のまろやかさもなかなか素敵。そのままサブにてカーネーションのキーボーディスト、棚谷祐一がローランドの機材をずっと手にし、ひとりでのステージング。サウンド・エフェクトを自在に施して、ちょっとした異次元の世界へと誘ってくれる。ブラウンノーズのアコギ弾き語りでメインに引継ぎ、その後は、カーネーションから直枝政広が加わって、３人で彼のソロ曲を演奏。ロックンロール色を強く打ち出した、迫力あるライヴ・アクトはさすが、という感じ。トリは上田ケンジが、DMBQのヨッチャンらをバックに従えてのバンド・アクト。余裕綽々のプレイで、このレーベルのイヴェントを締め括ってくれた。さまざまな個性が集ったBUMBLEBEEは、今後もっと“飛翔”していくだろう。そのための第一歩が、この日Queに鮮やかに記されたはずだ。"BUMBLEBEEの夕べ 第一回～飛翔～" 直枝政広／棚谷祐一／パラダイス・ガラージ／上田ケンジ
（撮影／ 鈴木恵 、文／松屋恭子） ※CLUB Que WEBSITEすべてのコンテンツに使用されている画像の無断転載は禁止です。
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