2001.8.5~7
夏のスペシャル期間の最後を飾るTOMOVSKY怒涛の3daysは、‘1→3→5’というサブタイトル(?)どうり、日増しに音数とメンバーが増えていくという楽し気な試み。
<5日>
まず初日は、バンドTOMOVSKYではお馴染みのHONZIと対決。ひとりというもっともシンプルな形態で行われたステージは、それぞれが独自に持っている凄さや輝きがとてもストレートに伝わってきて、眩しいながらも心が和む。HONZIのメルヘンが宿る歌声と映像を頭の中に咲かせる詞の世界。TOMOVSKYの自由奔放な歌声とノンフィクションよりリアルな歌の世界。互いのキャラクターは違えど、そのライブから漂ってくる空気に、ふたりの音楽の近さのようなものを感じた対決だっ
た。
<6日>
2日目のゲストは、ハル、YO-KING、シンイチロウから形成されるthe バズーカ。個々の独走的なキャラクターと、ちょっと危う気なチームワークで絶妙に繰り広げられる、真心ブラザーズの名曲やビートルズのカバーなどは、いびつでありながら魂にガツンとくるカッコ良さと、思わずはしゃいでしまう楽しさだった 。対するTOMOVSKY、ワタナベマモル、中安哲郎の‘王様の部屋 ’は、数年前にやったというライブと全く同じメニューでライブを展開。気の置けないミュージシャン同士なればこその、大らかで晴れやかな雰囲気の中で演奏されたそれぞれの名曲達は、音楽ってほんとうに良いもんだ!という当たり前だけど大切な感動を与えてくれた。そして、メンバー全員がステージに上がって歌い笑い演奏したアンコールは、きっとQueでしか観れないであろう貴く幸福で素敵な光景だった。
<7日>
最終日は、今日のためにサポートギターを加えて急遽5人編成にしたという、GOMES THE HITMANがゲスト。青さを踏み越えて行くような叙情的な歌詞と抜けるような声、蝉の声や水のせせらぎを効果的に使いながらの季節感溢れる曲などが、清々しさを感じさせるライブだった。疲れが見えるのでは?という心配はどこ吹く風のTOMOVSKYは、この3日間の中でもっともリラックスした伸びやかな声を聴かせてくれた。初日にひとりで演奏した曲も、バンドバージョンになるとまた違った表情と人格を持つようで、言葉の響き方、喚起される風景まで違ってくるから、とてもおもしろい。まるで使う絵の具の色が増えたようにカラフルでにぎやかな5人TOMOVSKYだった。
私の今年の良い夏の思い出になったこの3days。TOMOVSKYの音楽に対する天真爛漫な遊び心と前人未到な天才ぶりに、はち切れんばかりのお腹いっぱいの楽しさを味わった素晴らしい3日間だった。"RETURN TO NATURAL CLUB Que夏の陣!~TOMOVSKY 3days 1→3→5~" TOMOVSKY special guest>5日:HONZI 6日:the バズーカ 7日:GOMES THE HITMAN
(撮影/多賀小百合、沢里明、大山文香、文/松田聖子) ※CLUB Que WEBSITEすべてのコンテンツに使用されている画像の無断転載は禁止です。
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