CLUB Que WEBSITE

Live Report ライブレポート 2001

« Back


2001.10.26
"トーキョー・ラブ・ソース"
APE/エマーソン北村/もりばやしみほ(hi-posi)
DJ>大石幸司(KEDACO POSSE)


エマーソン北村

APE
まずはhi-posiのもりばやしみほがソロで登場。ソロのステージは2回目という小柄な彼女がキーボードを前にちょこんとひとり座る姿は、それだけでも愛らしい。もちろん、そこから発せられる歌声は彼女だけのロリータ・ヴォイス。すべての音源をひとりで操作し、エレクトロニカや時にブレイクビーツ的要素も挟み込んだサウンドは、彼女の素敵な歌声に更なる新鮮さを与える。エマーソン北村と1曲ジョイントしたり、現在の世界情勢を憂いつつも彼女なりにそれを解釈し、すべては足りているというメッセージを折り込んだ「everything is enough」という曲などに、何をどう歌っても彼女色に染まる、その儚げに見えつつも強い個性に改めて感慨を覚えた。ふと気がつくとステージに向かって左側、DJブースの横にキーボードが置かれ、エマーソン北村のライヴが始まった。エレクトロ&スペーシーなオケをサンプラーで流しつつ、流れるようなフレーズをハモンドで鮮やかに奏でるその華麗な指先。ソロで、そして全編インストでありながらも雄弁に物語るステージングだった。トリは、サヨコが結成したAPE。御大リー・ペリーのタイトルから名付けたというこのユニットは、ヴォーカル、ギター、タブラというトリオでありながらもそれを上回る力強さを感じさせる。アフリカの民謡、リー・ペリーやボブ・マーリーのカヴァー、そして日本が誇る名曲「上を向いて歩こう」。次々に彼女たちが奏でるこれらの曲で、世界にはこんなに素晴らしい歌があるんだということを教えられる。アンコールは出演者全員で現在、アメリカで規制されている「イマジン」を。こういった現状だからこそ、この歌を歌うことに大きな意味がある。私たちにできることは戦うことではなく共に歌うことなんだと、サヨコに教えられた気がした。
(撮影/鈴木恵、文/松屋恭子)
※CLUB Que WEBSITEすべてのコンテンツに使用されている画像の無断転載は禁止です。

MENU

WWW このサイト内
Copyright © CLUB Que SHIMOKITAZAWA All rights reserved.