2003.4.29
観客の声援の中、まず最初に登場したDUSK。そのバンド編成もさることながらかなり壮大なスケールで音の広がりを見せつけてくれた。メンバー一人一人の強烈な存在感と、日本語による歌詞で力強く歌い切るボーカルは、せつないギターの響きとどこかで聞いたような懐かしくせつなげなコードによってイヤミにならず、受け取る側にすんなりと入ってくる。そしてこれをうまくまとめているのがなんといっても重たげなドラム。これによって音による浮遊状態になんの躊躇もなく身をまかせていられる心地よさを実感させてくれた。続いてお待ちかねのthe blondie plastic wagon登場。DUSKと同様にステージに現れるやいなやかなりの存在感とパワーに圧倒された。そして演奏開始直後から観客をさらっとノレるように仕向けているのにも脱帽。歯切れのよいリズムを刻みつつ、音的にはかなり危うい展開を匂わせているが、歌詞の内容とその絶妙な詰め込み方には衝撃をうけた。というのも、一つの曲がきちんと完結しているところは曲の物語を見せてくれていると同時に、ライブとしての一幕を見事に演じきっているバンドはおそらく彼らくらいなのではないだろうか。そしてその後おとずれる心地よい疲労感も彼らの奏でる音楽的要素の一つのスパイスになっていることは彼らのライブを見れば誰しも共感できることと思う。この日の少し切ない彼らのライブは夏をさらに待ち遠しくさせた。"PLASTIC FORM01" the blondie plastic wagon vs DUSK
(撮影/鈴木恵、文/斉藤ゆう子) ※CLUB Que WEBSITEすべてのコンテンツに使用されている画像の無断転載は禁止です。
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