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Live Report ライブレポート 2003

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2003.6.14
"Sgt.Killer's Happy Hearts Tour '03~「狂騒ポップJr」発売記念 初!ワンマンライヴ~"
サンプリングサン



「絶対楽しい日になるんで」…以前、ワンマンについて自信に満ちた発言をしていたサンプリングサン。その自信がかたちになるのかどうか確かめるべく詰めかけた人々で、フロアはあっという間に満杯になった。SEが鳴り、メンバーかと思いきやピエロが4人登場、紙吹雪や風船をまき散らして去っていく。ショータイムの始まりを告げる愉快な演出に、ますますわくわくが高まってくる。やがて鳴り始めた音は、楽しくてどこか切なくて、ちょっとひねくれているのに心の中にすとんと落ちて、光の粒子をまとったみたいにきらきらきらきら輝いた。リズム隊が加入する前に作ったというアコースティックな「烏丸通り」では鴨川べりの風が通り過ぎた気がしたし、ジャジーなアレンジで披露された「恋のサイレン」はその斬新さに驚嘆しつつ矢野の変な動きに大爆笑。なんて色とりどりなステージ。とにかく見どころ聴きどころ満載、一音でも聴き漏らしたら損な気さえするボリューム感だ。MCの中で幾度となく口にした「ありがとう。嬉しいです」という言葉に込められた想いを感じて胸が熱くなる。本編最後の「ヒューリ」ではシャボン玉がステージにあふれ出して、それが音と混じってあんまりきらきら美しくて、知らないうちに目の前がぼやけた。アンコールでweezerのカバー曲に続いて最後はサンプリングサンをはじめるきっかけとなった大切な曲「nocturn」。ディズニーランドからの帰り道みたいに、もう少しで魔法がとけてしまう…そんなさみしさを振り払うようにフロアも最高潮の盛り上がりを見せた。ライブ前に語られた言葉は現実になったけれど、楽しすぎたあとに訪れる切なさなんて予想外だよと少し悔しくなった夜だった。
(撮影/鈴木恵、文/松永恵里子)
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