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2004.12.21
“光風動春”という、タイトルを見ただけで内容が楽しみになるイヴェント。主催のセカイイチ、ゲストのフジファブリックともにタイトルに負けないくらい素敵なライヴをみせてくれた。トップの5人組、フジファブリックは聞けば聞くほど彼らの不思議な世界へ誘われる。ギターの音色が印象的なイントロや、効果的に入るキーボードも特徴なのだが、やはりこの雰囲気をつくっている中心はVo.志村だろう。表情も立ち位置もあまり変えず淡々と唄っているようでも、その存在感は見るものを引きつけるのに十分だ。5人で出す多彩なメロディの上に、安定感のある歌声がのると、なんともいえない独特な色が流れ出す。気づいたときにはフジファブの空気にどっぷりつかっていた。モヒカン、ヒゲ、タバコと男くさ～い感じで登場したセカイイチ。その風貌とは裏腹に、サウンドは爽やか。きれいに晴れた空の下で聞いたら気持ちよさそうだ。メンバー各々の技量も素晴らしいし、なにより岩崎慧の半透明な声が耳に残る。フジファブ同様、しっかりとした土台の上に個性的なヴォーカルがのって、他にまねの出来ない音楽を作り上げているのだ。その声を武器に、まっすぐに力いっぱいぶつけられるメッセージは、両手でしっかり受け止めたくなるほど影響力大。いつのまにかステージから目も耳も離せなくなっていた。まったく違うようでいて、個性的なヴォーカリストを持つということでは共通点があるこの2バンド。どこまで独自の世界を展開していくのか? また次のライヴが楽しみになった。"光風動春 vol.7" セカイイチ／フジファブリック
（撮影／小川舞、文／輪千希美） ※CLUB Que WEBSITEすべてのコンテンツに使用されている画像の無断転載は禁止です。
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