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Live Report ライブレポート 2005

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2005.5.29
"HARCO LIVE TOUR 2005 ~Night Hike~"
HARCO



『Night Hike』レコ発東名阪ツアー最終日。SEの音に重なって、キーボード2人、ベース、ドラムの4人編成で始まったのは『POOL』。子供の声がバックに流れ、そこに乗る今がいつでどこなのか失うような、センチメンタルな歌声。『お引越し』を挟んで『winter sports rainbow』、一気に冬へと進む。3人になっての『江ノ島ラプソディ』は、歌がグッと伝わってくる。そしてQuinka,with a Yawnと向き合って歌う『嘘つき』。声と共にピンクの光が重なって美しい。景色が流れるようにして、次々と曲が繋がっていき、『Night Hike』へ。80's のアプローチがありつつも、今を強く刻んだ曲。この日HARCOが言った「深い闇へ入ってしまった」と思う時はきっと誰にもあることで、それは今かもしれない。彼は「今は何でも出来る時期だって思う。でも今もナイトハイク真っ最中 。」だと言った。でも、いつだって迷い込んだ先にあるのは、パーッと開けた世界だったりするんだよなと、この曲を聴きながら思い、彼のこれからがまた楽しみになった。そして、ゲストに林氏を迎えて『ナズナの茶漬け』『国境のジェントルマン』『春、間近』と新譜から3曲を演奏。バンジョーやギターの音が新たな色を添え、1曲1曲くるくると表情が変わる。最後は「頂上に辿り着いたということで」『高原ビール』。タンバリンや鉄琴も加わって、暖かい光が差し込んで、軽快で心弾む景色が目の前に広がる。アンコールは本人による微笑ましいテレフォンショッピングを挟み、『ぼくたちの音楽』をこの日初の一人演奏。途中メンバーを呼び込んで“ぼくらのミュージック”と力強く全員で歌って締める。ラストは『愛されたいから』。手拍子、立ち上がってのコール&レスポンス。そして、笑顔のお客さん達を見ながらハッと気づいた。そう、これは旅だったのだ。HARCOの音楽と共に漂う時間。それはとても気持ち良くて、心がほっこり温かくなるような、空間や季節を飛び越えた旅だった。
(撮影/岩井瑞香、文/小山裕美)
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