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Live Report ライブレポート 2006

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2006.2.23
"別冊「UTA-KAI」 VOL.20~手と手は音をツナゲアウ~"
SIO/東野純直/イツカノオト


SIO

東野純直

イツカノオト

セッション
2002年から行われているイベント、別冊「UTA-KAI」の記念すべき第20回が、初めてここQueで行われた。「手と手は音をつなげあう」をテーマに、発起人SIOの元、歌うことを愛するミュージシャン達が集まり、その輪を広げ、やがては日比谷野外音楽堂いわゆる野音で開催することを目標にしている、それが別冊「UTA-KAI」。Queではこれから3ヶ月連続でこのイベントが開催される。その記念すべき最初の出演者としてステージに現れたのは、シンガーソングライターの“東野純直”。ピアノの弾き語りを中心に、Dr.Ba.Key.で構成された圧倒的なバンドサウンドは、MCでの「限りなくロックに憧れるポップスです」の言葉通りに、力強くロックでソウルフル。重ねたステージの数を感じさせるエンターテイメント性に溢れたステージは、イベントのトップバッターとして、会場を暖めるという役割を完全に果し、その余韻を残したまま次の“イツカノオト”へ。それぞれソロやバンドで活動していた、コバヤシヒロシとKAB.のツインボーカルにGt.西川進、DJ cool-kという異色の編成バンド“イツカノオト”。 一曲目から伸び伸びとした自由な歌声と耳に馴染み易いPOPなメロディが印象的。動きのあるステージに客席から自然に声が上がり、会場の一体感が深まって行くのが目に見えるよう。そして、最後に“SIO”が登場。一曲目のイントロで、アコースティックギターの故障というアクシデントに見舞われたが、そこで空かさず共演者の機転の利いたフォローが入る辺り、このイベントのイベントとしての一体感を存分に感じさせる素敵な場面へと変わる。 SIOの限りなくイノセントな歌が会場を温かい空気で包む様子は正に「手と手は音をつなげあう」というテーマそのままをイメージしているよう。そして恒例の全出演者によるセッション。ゴダイゴの名曲「ホーリー&ブライト」。 当たり前の様に客席からも歌声が上がり、ステージと一心同体になっている姿はなんとも圧巻で、さすが20回目を迎えたイベントだな、という感心以上の感動があり、「続ける」ということの本当の意味での大切さと、そこから生まれる確かなシーンをまざまざと感じさせられた。 野音までの道、これからの別冊「UTA-KAI」に期待したい。
[撮影/鈴木恵、文/武井由佳]
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