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Live Report ライブレポート 2006

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2006.6.2
"東京ローカル・ホンク ワンマンライブ ~クワイエットロックンロール 2006~"
東京ローカル・ホンク
DJ>増岡一郎(ペリカンオーバードライブ) VJ>ドリーマー



会場へ入ると、ステージ前方に1列12、3脚の椅子が3列並んでいて、ステージ上に設置されたスクリーンにはプロジェクターで「東京ローカル・ホンク」「クワイエット・ロックンロール」の白い文字がくるくる回ったり、波打ったりしている。なんだか別のハコに来ているようで新鮮。この日は4人組ロックバンド、東京ローカル・ホンクのワンマンライブ。取り敢えず下手側の椅子に腰掛け、回る文字に見入る。サブリミナル効果でどうにかなってしまいそうになりつつ開演を待っていたら、オンタイムでメンバーが静かにステージ上に現れ、フルアルバムの1曲目でもある「お手紙」でライブスタート。爽快感溢れるサウンドとボーカル木下の抜けのいい美声が響き渡り、フロアには温かな笑顔が咲き始める。恥ずかしながら彼らのライヴは初見であり、今日に至るまで楽曲すら耳にしたことがなかったのだが、みるみる東京ローカル・ホンクの世界に引き込まれ、自然と体がゆらゆら揺れる。「知ってる人は一緒に歌ってくださいよ!」という一言で始まった「おにぎりソング」は思わず駆け出したくなるような軽快なリズムが印象的。「ブラック里帰り」の詞は着眼点が非常におもしろく、「あんた就職せえへんの?」なんて歌われたら自分苦笑するしかなかったっす。この日は休憩を挟んでの二部構成ライヴとなっており、第二部の始まりが強烈。声によるインプロビゼーション。マイクスタンドにつるされた鈴の音と、木下のギター以外の楽器演奏はなく、「あー」という声を4人それぞれが様々な音程で歌い上げるという実に実験的なパフォーマンス。彼らの綿密に折り重なるコーラスワークには脱帽。一朝一夕で身に付くもんじゃない。そこらのコーラスとは年季が違う。新曲「四月病」も交えつつ、「いつもいっしょ」で本編は終了。すぐさまオーディエンスからアンコールを求める拍手。しかし拍手が始まってあんなに早く出てきた人たちを見たのは初めてだ。「この後もイベントあるからケツカッチンなんだよ!」だって。最後はjesse davisの「Make a Joyful Noise」をカヴァーし、無事ライヴ終了。そうそう「おバカさん」をやる前に木下が「メンバー4人を題材に曲を書いているので、曲中に登場するおバカさんか誰か考えながら聞いてください」と言っていたのだが、ライヴの帰りにマクドナルドに入ってレジで注文を済ませた直後に財布に100円しかないことに気付いた私が1番のおバカさんであることは間違いない。
[撮影/西原勝哉、文/宮本貴子]
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