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Live Report ライブレポート 2007

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2007.2.27
"耳鳴り感情リフレイン"
NAP/リトルキヨシトミニマム!gnk!


NAP

リトルキヨシトミニマム!gnk!
イヴェント名を聞いた時、何ともいえない文学的なヴァイブスを感じたし、それでいて音楽一色の素敵なネーミングだと思った。そして「文学的」という言葉が思い浮かんでいるその絶妙のタイミングで、"詩の朗読風"SEで一組目のリトルキヨシトミニマム!gnk!が登場したのには脱帽。序章ともいえる一曲目はリトルキヨシによるアカペラであった。胸に響くなどというレヴェルではない、全身に振動を起こすような情感に満ちた歌声。一方!gnk!(Dr.Cho)は黒髪を振り乱しながらの躍動感溢れるプレイで、ドラマーというよりも表現者の側面を色濃く見せてくれる。キヨシが両手でピースサインを出しながら「調子はどうだい?」と叫んだり、!gnk!が曲中に別世界へ行ってしまった相方を呼び戻そうと「キヨシ」コールを連呼したり(笑)、独特の空気がステージ上を流れていた。2人ならではの「間」で展開されるMCでは、1stアルバムの宣伝も忘れない。続いて登場のNAP。既にどこかでライブをしてきたかのような、頭にタオルを乗せた状態で登場したVo.三輪。曲中は終始前に乗り出し、観客を睨み付けたかと思えば、優しい眼差しになったり…。手拍子・投げキッスとやりたい放題に暴れまわって、我々の心を躍らせた。そして突如左側に現れたスクリーンには、「サヨナラ最終電車」のPVが流れ出す。それだけでも十分なサプライズだったのだが、連続してステージ上で同曲を披露した見事な流れに、思わず笑みを浮かべてしまった。先に大役を果たした2人組が、彼らのことを「静岡のボンボン(笑)」だと言っていた流れで、「確かに僕らはボンボンです!」と肯定した上で、「でも今は壁の薄い部屋に住んでいます」と生活感丸出しのトークを展開し、フロアを爆笑の渦に。さらにアンコールでは「カムバックヒーロー」という曲に沿う形で、マスクと裸にベストという滑稽な出で立ちで現れた三輪とコンボイ川口氏(謎)が、プロレス実況中継のようなステージを演出。ステーンジングそのものが洗練されていて、一時も目が離せなかった。笑いと感動が交互に押し寄せる。この温度感、病み付きになりそう…。
[撮影/西原勝哉、文/工藤涼子]
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