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Live Report ライブレポート 2007

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2007.5.18
宙ブラリ


んん?今日の宙ブラリは何かが違う!久しぶりに彼らを見た私は、ちょっとした違和感を感じた。やがてその違和感がトキメキへと変わるのには、大した時間を要しなかったわけだが。登場と共にフロアから「志賀さーん!」と黄色い声援が飛び、それに釣られてステージに視線を送ってみると、そこにはピアノの前に立つパーマでイメチェンをした南(Vo)がいた。しばらくは「宙ブラリ=ピアノ」の図式を呑み込めずにいたが、いざ演奏が始まると、そんな葛藤もどこかへブッ飛んだ。「星のない夜空」は、ピアノが持つ繊細な音色を生かし、それにベース・ドラムの重厚サウンドを加わることでドラマティックに展開する。もちろんピアノは「フレーズ」のようなバラード曲にもビシッとハマるわけで、この見慣れない光景こそが宙ブラリの新境地であることを見せつけてくれた。ライブ中盤では突如ピアノをギターに切り替え、「フリフリフリフラ」などでフロアを熱くする。どんな形態でも楽しませることを忘れない。使用する楽器は何であれ、間違いなく彼らは「宙ブラリ」なのである。MCではワンマン・ライブを「マラソンよりもきつい。」と言っていた彼らだが、演奏中はそれを一切感じさせない。まるで42.195kmを短距離走のペース配分で駆け抜けたような、そんな疾走感。アンコールに2回応えても、まだまだスタミナは残ってるんでしょ?そんな余韻を残しつつ、約2時間のワンマン・ショウは幕を閉じた。心と身体が踊った夜である。
[撮影/平沼久奈、文/工藤涼子]
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