CLUB Que WEBSITE

Live Report ライブレポート 2007

« Back


2007.6.18
"石田長生/小笠原諸島テーマアルバム『Boninの島』発売記念ライブ"
石田長生(vo.g)/清水興(b)/宮川剛(dr.perc)
GUEST>宮武希(vo)/宮田まこと(perc.g)/ゴンダタケシ(g)


小笠原諸島は東京の南約1,000㎞の太平洋上に位置する30余りの島々である。19世紀にはイギリスの、江戸時代には幕府の領有下になり、戦後は米軍施政下に置かれるなど、非常に目まぐるしい変遷の歴史を持つ。再び日本の領土となってから40年近くたった今では、小笠原村民と来島者との交流も盛んになり、そこから新たな島の発展を目指そうという試みが行われている。そしてこの美しい島に魅せられた男のショウが幕を開けた。この日はイスとテーブルが並べられ、ステージ上には南国の植物が飾られるなどして、すっかりリゾート・ムード。加えてSEが波の音とくれば、もはやここは下北沢ではない。「石田ー!」と男性客の声がフロアから聞こえ、いよいよ主役・石田長生の登場だ。アコースティック・ギターで1曲披露し、その後に清水(b)と宮川(dr)を迎え、ジャジー・チューン「アフリカの月」などを演奏した。更に本人いわく「ニュー・スタイル」と なる編成で、ステージ上が一段と賑やかになる。宮武(vo)・宮田(perc)・ゴンダ(g)らを加え、アルバム収録曲を次々と展開。レコーディングに参加したバイオリン・ヴィオラ・チェロからなるストリングス・カルテットや、フラダンスの女性が登場し、アルバムのタイトルにもなっている「Boninの島」を演奏する場面は、石田も思わず「感動してしまった」と漏らすほど素敵な空間に仕上がっていた。ラストとなる2度目のアンコール(サービス満点!)では、アルバム最後に収録されている「誰のためでもない舟」を演奏し、すっかり小笠原色に染まった会場を後にした。会場入りから最後まで下北のライブ・ハウスだという感覚が持てず、南国のミュージック・バーにいるような錯覚に陥っていた夜。無性に一人旅に出たくなった。
[撮影/だるまっち、文/工藤涼子]
※CLUB Que WEBSITEすべてのコンテンツに使用されている画像の無断転載は禁止です。

MENU

WWW このサイト内
Copyright © CLUB Que SHIMOKITAZAWA All rights reserved.