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Live Report ライブレポート 2007

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2007.11.16
おとぎ話
opening act>前野健太


おとぎ話

前野健太
今宵はおとぎ話が主催の「KOIしにKOI 巡業シリーズ VOL.2」のツアー最終日でありながら、彼らの初ワンマン。“おとぎ話オーケストラ”というスペシャルも用意され、演るほうも観るほうも気合入りまくりのめちゃくちゃ楽しい夜だった。まずはOAの前野健太がボブ.ディランmeets井上陽水な風貌で飄々と登場。「当たり前に奇跡的な今、今夜はおとぎ話のライブ~♪」優しく耳触りの良い声は、失礼ながらおとぎ話前のウォーミングアップなんて思っていたら、約30分の間に笑いあり涙ありで、あやうくおとぎ話を前にお腹一杯状態になるところだった。恐るべし、前野健太。いつものSEと共におとぎ話のメンバーが登場し、「フラワー」からのんびりとスタート。「皆さんが大好きな曲を立て続けにやります」のMCを挟んで「new song」や「NIGHT SWIMMING」、「BOYS DON'T CRY」が演奏されると、笑っちゃうくらいに会場で大合唱が起きていた(笑)。おとぎ話の曲って口ずさみたくなる歌が本当に多いのだが、このすんなりと耳に入り込んでくるこの楽曲の人懐っこさは大いなる武器だと思う。引き続き、これまた耳覚えの良い「ハローグッパイ」をはじめとした新曲の後に、「アゲイン」。キンコンカンコンのチャイムに続いて「KIDS」が始まるというアルバムと同じ入り方、また「KIDS」では二胡やサックスの音も効果的に響き渡り、本日のスペシャルバンド“おとぎ話オーケストラ”の意義を大発揮していた。一体今はどの地点にいるのだろう?とまだまだ前半モードで観ていたら、後半の疾走感に置いてけぼりをくいそうになる。急にやってくるビッグバン、彼ら全く持ってマイペースである。特にアンコールでの「クラッシュ」~「アテなし」には鬼気迫るものがあり、このメリハリが堪らなかった。そしてあっという間だった。10月から始まった長いツアーを経て、更に大きくなって来たぜよ!という印象。おとぎ話は止まらない勢いを遂に味方につけたと言えようか、もはやステージ上に迷いが無いのである。言葉に出来ないほどの圧倒的なスーパーライブだった。私はおとぎ話のファンだが、これは贔屓目なんかじゃ絶対無い。彼らは日々間違いなく進歩しているものを魅せつけてくれる。来年の3月にまた新しいリリースを控えている彼ら、これからも「したり顔」で格好つけてくれる事が楽しみだ。
[撮影/中村美鶴、文/高橋亜も]
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