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Live Report ライブレポート 2007

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2007.11.19
"e-sound speaker presents「OTOTOIRO 伍」"
e-sound speaker/CHUB DU/今井三弦


e-sound speaker

CHUB DU

今井三弦
お久しぶりに開催された今回の“OTOTOIRO”では、主催e-sound speakerの盟友二組が揃い、名前を見ただけで懐かしくも愛おしい匂いが漂う。 以前は真空メロウなるバンドでVo.&G.を務めていた今井氏が、アコギ1本持ってやって来た。喋りは驚くほどボソボソとしていて、一見、とても陰気臭い(苦笑)。 しかし、歌声は高らかに、唯一無二の世界を作り出すのだ。“戦争と平和”なんて、他の人が歌ったら偽善臭となりそうなのに、今井氏の歌は、中傷的なのに現実が詰まっている。ひたすら、この人の空気感に完敗だ。 続くは優しさでめいっぱい包み込んでくれるCHUB DU。2曲目の“ABC”から、サポートG.サイトウ氏が加わり6人編成となる。全員がステージ中心に向き合った瞬間、どうしようもなく息の合ったグルーヴに乗って、鮮やかなポップワールドが作り出された。5曲目の“囲いのないマーチ”に描かれた「さぁ、歩こうよ」という言葉に、ゆっくり確実に歩もうとする彼らの姿が照らし合わさり、心が浄化されるような、爽快な気持ちになれた。 自主企画に気合の入ったe-sound speakerが、本日を締め括るべく登場。 メンバーの脱退を経て現在ライブは4人編成となり、サウンドはより明快なポップさを持ち始めていた。だが、彼らの繊細で人間らしい根本は決して変わらない。ブリッと撫でるように弾かせたベースが印象的な、“おわらない”からスタート。4曲目の“東京”に歌われる「君は君なんだよ」「今は少し遠回りしても」という言葉に、温かく肩を叩かれたような気がした。彼らの曲にはいつもどこか、そんな優しさが溢れている。途中、本日一番手だった今井氏がゲストギタリストとして参加し、“雨のち”と久しぶりの“チャトラ”がアレンジも面白く、5人で重厚に奏でられた。本編ラストの“Stand by Me”は、来年シングルとしてリリースされるそうだ。友情と信じるべき物、それに向う心が詰まっていて、ちょっぴりこそばゆい。しかし、一度通った淡い懐古の念と、新たな一歩を踏み出そうとしている今の彼らがマッチした、これぞ等身大の楽曲なのだろう。今後彼らの作り出す世界を、もっともっと覗いてみたい!感じてみたい!!純粋にそう思えた。真っ直ぐな3組による、優しい優しい宴の夜だった
[撮影/鈴木恵、文/だるまっち]
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