CLUB Que WEBSITE

Live Report ライブレポート 2008

« Back


2008.2.3
"2023"
Theピーズ/ハックルベリーフィン/ははの気まぐれ


Theピーズ

ハックルベリーフィン

ははの気まぐれ
東京に珍しく大雪が降ったこの日は底冷えする寒さ。しかし、そんな空気などものともせず、3者3様のアクトがQueを熱く盛り上げた。先鋒はハックルベリーフィン。真っ直ぐなビートとメロディは、おおらかな歌声を伴って、でこぼこの起伏を登る。「何かとちょっと遅いバンドです」と控えめなMCを挟みつつも、着実に前進を描くその唄からは誠実さが伝わってきて、ほっこりと温かくなる。長いグルービーなセッションから熱い風を吹きかけたのは、ははの気まぐれ。ロックのド真ん中を少し外して投げ込むキレのいい変化球はタテユレもヨコユレも緩急自在だ。自ら名曲と言い切った「甲斐性無しよ永遠に」は、キュートで爽やかな印象を残した。トリを務めるTheピーズのフロントマン、はるは観客の間を縫ってステージへ登壇。ベースを持って立ち「世の中尊皇攘夷だよ」と言い放てば、言葉の意味はわからなくてもそれだけで場を喰ってしまう。バンドがぶん回すビートと、はるのゆるいMCの絶妙な緩急。それは、飲み干していないグラスにぐいぐいと注がれる酒のようで、あっという間に酔いがまわる。一曲ごとに否応なくヒートアップしてゆく場内。はるは自らの演奏テクニックを指して「今日のベースランキング3位、ムカつきます」と高らかな自虐発言で笑いを誘う。けれど、その腕からブイブイと鳴らされるナンバーはロック以外の何ものでもなく、狂騒は雪を溶かすほど熱く渦を巻いた。
[撮影/CLUB Que、文/渡部俊祐]
※CLUB Que WEBSITEすべてのコンテンツに使用されている画像の無断転載は禁止です。

MENU

WWW このサイト内
Copyright © CLUB Que SHIMOKITAZAWA All rights reserved.