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Live Report ライブレポート 2008

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2008.3.15
"ココロト loves the Swis"
ココロト/the Swis


ココロト

the Swis
「ココロト LOVES the Swis」と名打たれたこの日のLIVEは完売御礼SOLD OUT。今注目度の高いバンドの2マンイベントである。まず先陣を切るのは、「The Swis」彼らの演奏は最初から最後まで「笑顔」にあふれていて、表現することに喜びがあふれているように見えた。疾走感溢れる8ビート、ダンサブルに跳ねる四つ打ちビート、たっぷり隙間を生かしたスロウなグルーヴを操るドラム。低音の塊と化し、バンド全体を包んでいるかと思ったら、時に音色一発で曲の表情を変化させるベース。見るものに息つく隙を与えない程、多彩なテクニックで音像を創り出すギター。低く深い部分から高く突き抜ける領域まで、メロディとメロディの間を自由に駆ける歌声。特に息が途切れる瞬間まで意識を集中させ、歌声を丁寧に響かすVo/Gキタダイの姿が印象的だった。彼の歌に対する姿勢が切実に伝わってきた。そして、それを支えていたバンドの姿、演奏の力強さが存分表現されたステージだった。
続いて「ココロト」の登場。「the Swis」とは対照的に静寂を少しずつ、バンド全体の音で覆っていくような、湧き上がるものをただ開放するのではなく、感情を大切に一つずつ音楽に変換するような、そんな始まり方だった。でもバンドの中にだんだん生まれる熱をふさぐ事も彼らはしなかった。全員が一つのリズム体となって突き進む楽曲もあって、色んな表情が一曲単位の中で繰り広げられていた。しかし、ココロトの本質は「自己に潜り込み、自己を探求する」表現だったように思えた。後半のある楽曲でそれは繰り広げられた。淡々と展開される、ある種つぶやきのようなメロディ。対照的に段々と熱を帯び始めるサウンド。そして開場を包んだのはフィードバックノイズの轟音洪水。しかし、それに飲み込まれまいと必死に泳ぐメロディ。自分の中にある忘れたいこと、忘れたくないことが同じ価値を持ち、「音楽」という手段で鳴らされる。ただそれだけ。それだけに、そこからすくい上げられた言葉、音は他の何よりも強く、きれいだった。お互いのバンドの曲をカバーしあう一幕もあり、何よりこのイベントを楽しんでいたのは彼ら自身だったことがステージ上から滲み出ていた。再び「ココロト LOVES the Swis」という舞台で再会することを誓い、次に繋がる期待を残した夜だった。 [文/CLUB Que、撮影/サヤカ]
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