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Live Report ライブレポート 2008

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2008.4.25
"tobaccojuice 2008「三夜の魔法パーティ ~むらさきのよる~」"
tobaccojuice


tobaccojuice
CLUB Queでの3ヶ月連続ワンマンライブ。緊迫感漂う激情的な"あかのよる"、やわらかい幸福感の"あおのよる"、両面を見せるようなライブになった二夜に続く最終日"むらさきのよる"は、幾つもの世界を次々に見せてくれる夜だった。『ハイタイムブルース』で幕が開けると、松本の高音の歌声が栄え、ふわりと空を舞うような曲が続く。明るくて親しみやすいtobaccojuice。口癖のように言う「遊ぼうぜ、踊ろうぜ」その言葉通りに、彼らの音楽と友達になったように感じる曲たち。しかし、警告のようなギターフレーズが繰り返される『HEADLIGHT』になると、最初の人なつこさから一転、狂気を秘めた世界へ。激しく交ざり合う演奏に、踊る松本の姿が点滅する照明に映し出され印象的。轟音ギターとたたみ込むようなリズムが鳴り続ける『枯葉』のラストまで、張りつめたままの空気が美しい。 その後、穏やかで包み込むような『ブルースブルーベリー』に、水面のようにキラキラとしたギター、穏やかなリズムの『リリーフラワー』と、可愛らしさすら感じるような真っ白な演奏で、無垢なtobaccojuiceを見せる。そして、最後は彼らのイメージとしても強い、高揚感と幸福感。転げ回るような『ミラクル』から、感情が全部流れ出してしまっているような『サッチモの青い鳥』で締めくくる。 「こうやってステージの上で歌えてすげぇ楽しくて、こうやって皆に会えてすげぇ嬉しくて、こういう楽しい空間がもっと地上に上がっていけばいいなって本気で思ってて。自分の心に嘘をつかないってことを貫き通したいって思ってるんで、みんなまた一緒に遊んでね。」アンコールは『ドリームス』。3日間のラストに相応しい歌だ。ステージに、この空間に淡くて優しい光が降り注ぐ。それは音楽から溢れ出す魔法。目には見えないかもしれないけど、確かに感じることの出来る、この瞬間の奇跡を私たちはいつも糧にして、日々を過ごす。松本が言ったように、この空気が外へ流れ込めばいいのにと思いながら。tobaccojuiceは自分達の音楽でもって、それが出来ると本気で信じているから、こんなにも強い力を持った音を鳴らせるのだろう。
[文/コヤマヒロミ、撮影/rei]
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