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2008.12.12
今年5月にリリースしたアルバム『カザアナ』を引っ提げて全国津々浦々のフェス、イベントに出演し、注目を集めた異色ユニット、いとうせいこう&POMERANIANS≡ワンマンライヴ。まずステージに現れたのはPOMERANIANS御一行。1年2ヶ月ぶりに観た彼らのステージの気迫といったらもう。"楽しく踊れる愉快な裏打ちバンド"なんてゆるいパブリックイメージは何処へやら。メッセージ性の強いシニカルな歌詞や、ザッキーの熱のこもった歌声、パフォーマンスに「ついこないだまでランドセル背負ってたと思ったらいつの間にか大人になったのね」てな具合の勝手極まりない親心が芽生えてしまったほど。いとうせいこうが加わり「ハレルヤ」「夢の続き」を披露。かせきさいだぁ≡も登場し、ようやくいとうせいこう&POMERANIANS≡全員集合でライヴは後半戦に突入。ジャンルなんておかまいなしに、あらゆる音をダブミックスしてしまう冒険心とその手腕には脱帽。お経をダブミックスした「なんまいDUB」はタイトルだけでなく音も衝撃的で、フィラデルフィア・ソウルとダブを組み合わせた「からっぽフレーバー」はかせきさいだぁ≡のラップとフロントマン3人の振り付けが楽しくて会場は70年代のディスコと化していた。お馴染みの「Check mates」で本編は終了し、今の季節にピッタリの「冬のレゲエ」でアンコール。万雷の拍手で幕を閉じた。今後彼らがどんな素材をダブで調理するのか楽しみなところ。彼らのサウンドを味わったことのない人たちは是非一度、この珍味佳肴をご賞味あれ。
[文/宮本貴子、撮影/鈴木恵]
"いとうせいこう＆POMERANIANS≡ワンマンライブ！" いとうせいこう＆POMERANIANS≡
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