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Live Report ライブレポート 2009

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2009.3.7
"乍東十四雄(サトウトシオ) presents 「まんなか」"
乍東十四雄/おとぎ話/アナ

乍東十四雄
おとぎ話
アナ
人名みたいなバンド名、乍東十四雄(サトウトシオ)企画のトップバッターはエンターメント集団、アナ。サポートベースの参加でより強固になったサウンドとエレクトリックな打ち込みの応酬がたまらなく心地よい。ダンサブルなアレンジの「CITY WALK」、芸能ゴシップ満載のMC、新曲「JON」も披露し、恒例の「インスト」で締め括り。 続いてはおとぎ話。若さと青臭さ爆発のどストレートなロックンロールを笑顔でかます彼らの可愛らしいルックスと相反するテクニックには感嘆。個人的な見解。おとぎ話の曲は校歌に似ている。一度聞いたら忘れないメロディラインや、大口開けて一緒に歌いたくなる楽しげな曲調はもちろんのこと、校歌を聞くと記憶の片隅に追いやられていた校舎の佇まいだとか教室の机と椅子だとか同級生との他愛のないお喋りの時間だとかの記憶がぶわっと甦るように、おとぎ話の曲を聞くとずっと仕舞い込んでいた情景が身体中を包み込むから。「スーパースター」を聴いてたら恋に落ちる瞬間みたいにドキドキした。 そして本日の主役、乍東十四雄のお出まし。予備知識も何もなく、変な名前くらいの感想しか持っていなかった私は度肝を抜かれっぱなしで最後には虜。何が凄いって、わっけの分からなさ。バンド名も摩訶不思議だし、メンバー4人の佇まいも悉くバラバラだし、曲も「スチュワーデス春子」とか「国語と天丼」とか意味不明なのに、そんな不思議要素全てを抱きしめつつ薙ぎ倒す圧倒的な演奏力と迫力。「音楽は誰のものでもないけど人と人とのまんなかに音楽があれば最高」って言っていたけど、この日の私と乍東十四雄の間にはあった。わっけわかんないのに最高に愛おしい音楽が確かにあった。
[文/宮本貴子、撮影/鈴木恵]
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