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Live Report ライブレポート 2009

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2009.3.17
"3bands presents 「春キャベツ収穫祭!」"
overall+/カミナリグモ/CABLLETS

overall+

カミナリグモ

CABLLETS

ザ・キャベッツ

春キャベツは甘くてやわらかい。だからといって終始まったりとした空気が流れるわけではなかった今回のイベント。オープニングアクト は、本日の出演者によるユニット「ザ・キャベッツ」。イベントのテーマ曲「キャベツ畑と春の風」をさわやかに演奏した。この段階では甘くて美味しいキャベツに、さっぱりとしたフレンチ・ドレッシングがかかっている状態。しかし本編に入ればガラリと雰囲気が変わる。overall+は春キャベツの甘味に「熱量」と「男らしさ」のエッセンスを加える。曲調には疾走感と躍動感があり、1曲1曲が1話完結のドラマのようだ。観客とのコール&レスポンスは春風というよりも真夏の熱風を感じさせた。CABLLETSは3ピースとは思えない「深さ」を持っている。オルタナ、ガレージ、ポップをミックスした宝箱のような曲。曲全体の展開のおもしろさに加え、抜群のグルーヴ感が渦巻いていて、多様なアレンジで春キャベツを調理していた。ラストを飾るカミナリグモはゆったりとしたナンバーで始め、観客の横揺れを誘う。しかし中盤ではキーボードの軽快なリフで自分の身体がタテに揺れているのを感じ、さらに人間味溢れる優しい歌詞が心に入り込んできた。アコギの音色が切なく懐かしく、昔の日記を読み返すような懐古的な心情になる。甘いはずの春キャベツに、「ほろ苦さ」もほんのり―そんなステージを披露してくれた。ラストは再び登場のスペシャル・セッションで、テーマ曲の別バージョンを披露。テーマ曲を作ってしまうあたりこのイベントに対する情熱が感じられるのだが、観客も出演者と同等のテンションで楽しんでいる様子であった。
[文/工藤涼子、撮影/サヤカ]
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