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Live Report ライブレポート 2009

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2009.3.29
Drop/tokyo pinsalocks/八十八ヶ所巡礼

Drop
tokyo pinsalocks
八十八ヶ所巡礼
「個性的」とは、この日出演した3バンドのような人たちのためにある言葉なのだろう。どのバンドも誰ともにていないスタイルで自分を表現していた。トップの八十八ヵ所巡礼はバンド名からして個性ありすぎで気になる。名前のとおりお遍路さんの白装束で…出てくるわけはないが、歌詞からは般若心経が聞こえていた。イケメンのギタリストにマッチョで仏顔のドラマー、ベースを高めに持ち、足下は草履、腕にはたくさんのタトゥーが踊るヴォーカル。テクニックを駆使したサウンドもビジュアルもカルト的でますます気になる。気になる気になると思いながらみていたら、あっという間に最後の曲だった。引き込まれるとはこういうことなのだろう。2番手はQue二度目の登場、tokyo pinsalocks。髪に羽根やら毛糸のアクセサリーやらをあしらい、キラキラしたオーラを出しているのはレディース・バンドならでは。ベース、ドラム、シンセで奏でる音は、電子的な音の中に正確なリズムと重厚なベース音が混じり合い、唯一無二の世界を作りだす。キッチュな見た目の中にあるしっかりした芯。そういう凛とした姿が、彼女たちが女子からも男子からも支持される理由なのだ。トリを飾るDropは元グレイプバイン西原誠のバンド。これはもう、かっこいいのひとことだ。赤いワンピースに身をつつみ、堂々と歌い上げるヴォーカル朝子の存在感は圧倒的かつ魅惑的。バンドメンバーの演奏力はいうまでもない。それぞれが毒を持ち、自分を主張しているにもかかわらず、ぶつかりあうのではなくバンドの厚みとなっている。昨年結成したばかりということで、持ち曲は本編で全部披露してしまった。アンコールは客席からのリクエストで、1曲目にやった"maybe"をもう一度。飽きることなく、何度でもききたい歌だった。
[文/輪千希美、撮影/CLUB Que]
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