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2009.7.24
名前からして異様な雰囲気を放っている八十八ヶ所巡礼が山下達郎「SPARKLE」で爽やかに登場。自らそれを一蹴するように、1曲目「仏狂」でつかみ所なさを発揮。ヒステリックに肩肘張った歌い方やテクニックがハンパないギター、ちょいコワめな見た目に期待を裏切らないドラミング、強烈な個性が一体になり生まれるアンサンブルに釘付け。予感通りの変態っぷりに体が、脳みそが揺れた。もはや国内フェスに常連、人気・実力ともにまだまだ上昇中のTHE NOVEMBERSが2番手で登場。きれいなファルセット、時に絶叫、甘美な詩世界を表情豊かに歌い上げる。vo小林をバンマスに呼吸を合わせるように演奏するステージは、まるでオーケストラのようなスケール感。中盤から歪み疾走してゆくさまは圧巻で、蜃気楼でも見ているかのようだった。混沌としてプログレ、繊細でエモーショナルでスタイリッシュ、全くベクトルの違う2バンドの組み合わせの妙に唸る。日本中が46年ぶりに皆既日食に沸いた二日後、月と太陽が重なる瞬間を見た。放出されたエネルギーがむせるように濃かった。"CLUB Que 夏ノ陣 21 「VS シリーズ」" THE NOVEMBERS／八十八ヶ所巡礼
[文/高橋亜も、撮影/CLUB Que] ※CLUB Que WEBSITEすべてのコンテンツに使用されている画像の無断転載は禁止です。
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