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Live Report ライブレポート 2009

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2009.10.9
"~CLUB Que 15th Anniversary SEASON3~ QUEIP vol.9
~2009 CLUB Que and Quip Magazine 15th ANNIVERSARY collaboration~"
D.W.ニコルズ/advantage Lucy

美しいメロディを伴って、風のように爽やかな声が吹き抜けてゆく。advantage Lucyの楽曲はどれも、秋に似つかわしい。「my little holiday」でふわっと広がる休日感も、「めまい」のセンチメンタルな情感も。楽曲は色とりどりだけれど、1曲ごとに、空気が澄んでゆくような感覚がする。バンドの演奏と、それを聴くフロアが醸す空気感。何もかもがあまりに自然体で心地よく、ずっと浸っていたい、そんな気持ちが沸き起こる。ラストの「風にあずけて」まで聴き終えると、まるで心がデトックスを受けたかのように、清々しい気持ちになった。
Lucyが運んでくれた涼やかな風から一転、今度はカラッとした陽性の風が吹く。「元気かい?」アコギを掻き鳴らしながら尋ねた最初の一言で、D.W.ニコルズと、フロアの関係はカジュアルなものになる。バンドの振りまく笑顔に、つられてフロアも笑ってしまう。オーガニックな彼らの楽曲は、人柄の魅力がそのまま歌の魅力に直結している。母親へ書いたという「愛に。」しかり、この曲と一緒に成長したいんだと宣言した「マイライフストーリー」しかり。太く力強い声が、安心感と説得力をもたらして、リスナーの背中をぐっと押す。小さな悩み事なんて軽く吹き飛ばしてくれそう、そんな温かさに包まれたライブだった。
[文/渡部俊祐、撮影/多田優美子]
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