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Live Report ライブレポート 2009

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2009.11.12.20.28
"毎週Queチャンネル"
LOST IN TIME -oneman-
12日:木曜スペシャル!!/20日:金曜労働ショー/28日:土曜ワイド激情

12日:木曜スペシャル!!
20日:金曜労働ショー
28日:土曜ワイド激情
昨年行われたLOST IN TIME(以下ロスト)企画"毎週水曜Queチャンネル"が装いも新たに"毎週Queチャンネル"として今年も帰ってきた。1発目の"木曜スペシャル!!"は『誰かはいらない』で幕を開けた。海北(Vo.Ba)が一貫して歌っているのは感情の始まりと終わり。その出発地点はあなたと自分ということ。そのことに一切ブレがない。中盤ではバンドがアコースティックセットに。アコギに持ち替えた海北はすぐに歌い出した。つぶやきのような、告白のようなその歌は観客の視線に気づいて止まってしまった。開口一番「今作りました」と一言。彼の作曲を垣間見たようだった。カヴァー『木蘭の涙』では海北の歌に加え大岡(Dr)三井(Gu)のコーラスが絡み合う。ただただ美しくしなやかなハーモニーはロストの新しい表情を作り出していた。「明日が今日よりもいい日だといいなあ」というMCのあと演奏された新曲『なくした歌』は、ここより別に、もう少しだけ前に進みませんかと聞き手に語りかけてくるような曲。「来週も再来週もいい日になりますように。いいスタートになりました」このMCで次週に繋いだ。続く"金曜労働ショー"は、スタートからアコースティックセットで5曲を演奏。中でも『最後の一球』でのこれが最後の曲なんじゃないかというくらいに振り絞った海北のヴォーカルが胸を打つ。バンドセットに変わってからは一転、猛々しい演奏に。新曲である『勲章と傷』は2拍子のマーチ。行進曲で用いられるこのリズムが今のロストを力強く表現していた。20日の本編ラストは『きのうのこと』 「今日は何もなかった」と誰もが思っていても口に出さないことを海北はあえて歌う。目の前の世界と向き合い、今自分に出来ることを探し、立ち向かうという姿勢がロストの音楽だ。アンコールで最後に「言いたいこと全部言ってたら日が暮れちゃう。今日はこの曲でお別れです」と告げ演奏されたのは『ハローイエロー』ロストの歌はいつでもあなたに向かっている。そんなことを感じさせるラストだった。最終日である"土曜ワイド激情"開始SEが止んで、少しの無音の後、マイクを通さない海北の咆哮から『合い言葉』『トライアングル』『希望』『列車』とたたみかける。ベースをピアノにチェンジし演奏されたのは『然様ならば』もう過ぎてしまった感情。何かの面影。思い出。形は違えど、それら包んでいたのは幸せであれと願う思いだった。この曲にかかわらず、この日の全体のムードを作り上げていたのはロストが発信する"願い"だったように思う。海北が3日間通してずっと言っていたのが「少しでも軽くなって帰ってください。楽しいだけじゃない、苦しいだけじゃない、あなたの重ねやすいように」というメッセージ。そして「下手な約束は嘘つきになっちゃうけど、また会いたい」と会場の隅々を見渡しながら丁寧に話していた。伝えるということに愚直なまでに誠実で忠実なロストに「また」ではなく何度でも出会いたいと思った。
[文/CLUB Que濱田、撮影/(12日)中村美鶴(20日)サヤカ(28日)missa]
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