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Live Report ライブレポート 2010

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2010.2.7
"ハックルベリーフィン presents 「草加印 其の拾五」"
ハックルベリーフィン/岩瀬敬吾

ハックルベリーフィン
岩瀬敬吾
入場口では草加せんべいが手渡される。その中央に焼き付けられたのは「HUCKLEBERRY FINN」の文字。彼らの故郷の名前を冠したイベント「草加印」も、今回で15回目になる。 対バン相手として迎えられた岩瀬敬吾は、4人のバンド編成で登場。「floor」「Beautiful Underworld」など、熱情のこもる声で、シャープなロックを掻き鳴らし、オーディエンスを沸かす。 このイベントの見所のひとつは、対バン相手の曲をお互いにカバーすることで、敬吾が選択したのは「アサヤケ」。イントロを聴いても、それとはわからないほど「アサヤケ」は見事に敬吾色に染まっていた。ハックルの曲が鋭く研ぎ澄まされていて、思わず唸ってしまうほどのカッコよさ! 後攻のハックルは、ときにオーディエンスの手拍子も巻き込みながら、陽性のメロディを紡ぐ。聴き惚れているうち、自然と前向きな気持ちにさせられてしまうそれは、もはやハックルのマジックと言っていいかもしれない。先ほど敬吾にカバーされた「アサヤケ」も聴かせてくれる。同じ曲を通して、2組の対照的なコントラストを味わえるのが何とも楽しい。一方、ハックルがカバーしたのは「明日の出来事」。美しいギターフレーズとコーラスが響き、こちらもまた、柔らかな雰囲気を醸すハックルの色に染まっていた。 MCでは、随所に2組の仲の良さがにじむ。例えば、敬吾は「大先輩から誘って頂けるなんて夢にも」と照れながら話し、ハックルは「あの敬吾がこんなに大人になって……」なんて、成長にしみじみしたり。長い付き合いが培った、親密な空気感がそこにはあった。 アンコールでは、ハックルが新曲「ガーベラ」を披露。続く「僕らのしるし」では、再びステージに敬吾を招き入れてセッションも。ツインボーカルで和気あいあいと歌う姿が微笑ましくて、みんなに笑顔が伝染してゆく。「この日を待ってた ずっと待ってた」そんなフレーズが真実味を伴って響く、とても素敵な夜だった。
[文/渡部俊祐、撮影/堀井りり]
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