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Live Report ライブレポート 2010

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2010.2.9~10
"曽我部恵一 2Days アコースティックライブ 「LOVE&LIFE」"
曽我部恵一 -oneman-

2/9
2/10
各日120名限定で行われた「曽我部恵一 2Days アコースティックライブ "LOVE & LIFE"」。1日目は"LOVE"、2日目は"LIFE"をテーマに、それにそって自身の曲を演奏し自分の歌を辿ってみたいと発言されていた通り随所にこだわりが感じられるスペシャルな2daysとなった。ぐるりと見渡したと客席には椅子が設置され、ステージにはギターと椅子と机のみが置かれている。場内の音楽はポータブルレコードプレイヤーで静かに流され、いつものQueなのに何か違和感を覚える。なんだろうこの何かを置いてきたような感じ…と考えてると、開演して曽我部さんから今日のライブはマイクなしでギターはアンプに繋がれていないということが告げられる。遅ればせながらそこでステージにマイクがないことに気がついた。スピーカーからは一切音が出ていないせいか、普段は気にならないような小さな音もクリアに聞こえてくる。時間が止まったライブハウスのようにも感じ、なんとも不思議な感覚である。一曲目は『ふたり』。本当に生の歌声とギターのみでライブがスタートした。サニーデイ・サービスの、ソロの、ソカバンの、曽我部さんの曲が時にしっとりと時に激しく次々と演奏される。恋人をやさしく見つめる目線だったり恋に落ちる瞬間だったり、"LOVE"がテーマの曲をうたう歌声に包まれながら、観客は思い思いの人を浮かべていたのだろうか。『東京』と『スロウライダー』では観客のコーラスが自然と発生し、この空間を壊さないようにとささやくような歌声がキュートで愛に溢れていた。新曲『ふたつのハート』も披露され、アンコールは二回あり『LOVE SONG』と『コーヒーと恋愛』が演奏された。毎日の小さな奇跡を思い出させてくれる甘い声に酔いしれた夜だった。二日目の"LIFE"も引き続きアンプラグドライブ。「LOVE とLIFEに曲を分けてやりたかったけど、結局LOVEの延長にLIFEがあるからあまり変化がなくなった」とMCでおっしゃられていたけれど、『女たち』や『チワワちゃん』、『東京2006冬』など曽我部さんの生活が垣間見られるような曲が多く、家族を愛しそうに歌う姿に心が温かくなる。そしてこの日のテーマ曲でもあるような新曲『そしてぼくはうたをうたう』も披露される。東京の下北沢という街で生活をし歌をうたって生きる、曽我部さんの"LIFE"そして"LIVE"を肌で感じた夜だった。ありそうでなかなかないアンプラグドの夜。必要最低限の環境で行われた弾き語りのライブは、非常にシンプルでありながら濃密なものだった。
[文/高橋亜も、撮影/鈴木恵(9日)・サヤカ(10日)]
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