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Live Report ライブレポート 2010

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2010.3.2
"overall+ presents Surround Splash!-Final- ワンマンライブ"
overall+ -oneman-

overall+というバンドは、最初から劇的にCLUB Queに出るようになったバンドではないんだよね。実にゆっくり。だけど着実に、よくなってきたバンドなんです。
バンドがよくなるっていうと抽象的過ぎるし、ライブハウスが偉そうに感じてしまう言葉ですが、あえて非難を承知で言うと、ライブハウスとして「是非出てほしい」「動員無くても応援したい」「頑張るなら出してあげる」「どんだけお客さん呼んでも出したくない」ってのは、正直あるわけで、そういう位置づけで言うと、overall+というバンドは「頑張るなら出してあげる」から始まって「動員無くても応援したい」に変化して、最後のワンマンは「是非出てほしい」になったんだ。でもこの日で終わりなんだよね。

終わりだったから感動したのか、感動するンバンドに成長したのか、それはもう確認しようが無いんだけど、とにかく素晴らしいライブでした。もともと曲は素晴らしかったから、彼らに感動させられる要因は山ほど有ったんだけどね。でも曲がよくてもそう簡単に上手くはいかないのがこの世界。

スポーツでもサラリーマンでも、何でもそうだろうけど、いくつかある課題をちょっとづつクリアしながら、少しの喜びを噛み締めて、次の課題へチャレンジする。これを山田はやってきたんだ。
呑んだり喋ったりして、特に面白いところがあるわけでもなく、憂鬱さえ感じさせる男だけど、ソングライティングの素晴らしさと、声質は選ばれた人のもの。そしてそれが絶妙にバランスしている。この憂鬱の部分がハッピーに変われば、超がつく人気者になると思ったんだ。

この日、超はつかなかったけどoverall+は人気者だったね。そして感動のライブだった。

それに、吉田は指を怪我して、ちょっと大袈裟なんじゃないというほど、包帯ぐるぐる巻き。「ミュートしづらい」とかいってたけど、普段より上手かった(笑)。

たぶん変に背負った肩の荷がほとけた二人は、CLUB Queで初めて本来のポテンシャルを出せたのかもしれない。

山田はこれからも音楽を続けていく。CLUB Queでも近いうちに顔を見ることはあるでしょう。吉田は地元に戻ってまた別の道を歩むらしい。どうあれ男の人生。必死こいて笑ってやってけばいいだけのこと。

そして山田にライブ終了後のコメントをもらいました。やつらしいテレと次を見たコメント。
「たかが100人」というけど、山田が「一番されど100人」の意味を知っているはず。

また会う日までね。 【二位徳裕 (CLUB Que)】


実にお恥ずかしい。
「人生を懸けたバンドの東京ラストワンマンです」なんて手当たり次第に言いまくって、
迎えた憧れのCLUB Queでのワンマンで、たかが100人そこら集めて泣いてやんの。
どうも。日本一恥ずかしい男、overall+ヤマダです。
初めてQueに来たのは10年前。それからメンバー脱退やら、彼女との5年目の春やら、活動休止やら、いろんなことがあって、いざ「もう潮時じゃね?」ってことで"最後に東京でワンマンやりたい!"なんて意気込んでね。
京都の田舎から出てきた二人は、いつまで経っても右も左もわからねーままで、良いのか悪いのかよくわからんライブやキャンペーンやらで必死になって歌ってさ。

客が増えねー、増やすにはどうしたらいーの?
「痩せればいーの?イイ曲書けばいーの?メアド教えればイーノ?」なんて酒呑んで管巻いてさー。

そんなんが10年だよ、10年! いやー、実にお恥ずかしい限りですね。
でももうしょうがないですね、きっとこれからも変わらないんだと思います。
だって、この恥ずかしさ、一度味わったらもう他は無いからね。
"恥ずかしい"と思う過去を力に変えて生きてゆく、これほど怖いもの知らずな人生はない。
俺は行くよ。とりあえず、こんな恥ずかしいワンマンライブの記憶など、SDカードに入れてへし折ってやる!!

【山田明義(ex. overall+)】
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