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Live Report ライブレポート 2010

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2010.5.21
"talk to me山田ススム生誕40周年記念ライブ ~そのドラム、凶暴につき~"
talk to me/和嶋慎治の一期一会[和嶋慎治(Vo.G),山田ススム(Dr),ハル(B)]/
無限放送19[井垣宏章(Vo.G),山田ススム(Dr),ハル(B)]
DJ> ナカジマノブ(人間椅子,PONI-CAMP,ドミンゴス)

talk to me
和嶋慎治の一期一会
無限放送19
この日の主役であるtalk to meのDr.山田ススム。彼はこのイベントが開催される1週間前に、公式サイトの日記ページで前立腺がんとの闘病をファンに明かした。そして迎えた彼の40歳の誕生日イベントである。1番手を飾るのは"無限放送19"。元Unlimited Broadcastの井垣宏章と、talk to meのBa.ハルと山田ススムの3ピースバンドだ。ステージ上を縦横無尽――いや、あれはぐっちゃぐちゃと言った方が正しいかもしれない。マシンガンでハチャメチャに不条理をぶっ壊していくような、熱いハイなステージを繰り広げる。その光景は非常に爽快で、ステージもフロアも常に笑いが絶えない。2番手は人間椅子のスーパーギタリスト・和嶋慎治率いる"和嶋慎治の一期一会"。こちらもリズム隊は山田&ハルコンビだ。「セッションなのでカバー中心です。皆さんがよくご存じの曲をやります」と和嶋が語り演奏するが、スーパーギタリストの手に掛かれば、一般的な"カバー"なんていうレベルではない。アドリブがふんだんに用いられ、ギターの魔力にどんどん吸い込まれていく。音が生まれる瞬間を五感全てで感じた。3人の出す音がしっかりと会話をしている。これぞセッションの醍醐味だ。人間椅子【品川心中】のカバーは、本家さながらの毒々しさと鮮やかさを放っていた。そしてトリを飾るのは"talk to me"。「ずっと苛々してたんだ、早く出たくて仕方がなかった」と語るVo/Gt.の矢野。その言葉通り、その感情を爆発させるようにハイテンションで突っ走る。3本出ずっぱりのハルと山田も、まったく疲れを見せないご機嫌なステージだ。やはりハルと山田のリズムはtalk to meにガッチリハマる。これぞ本家バンドの実力なのだろう。俺はバカだからステージか歌でしか本音が言えない――そう語る矢野がアンコールで叫んだ。「山さん、あなた最高のドラムです。あなたがtalk to meのドラムで本当に良かった」。その後の発表によると山田氏は無事手術も成功とのことで、単純な言葉ではあるが、本当に良かったと思う。人と人を音楽で結んだ強い絆に、心の中が幸せで染まった。そんな熱く、あたたかい、山田ススム40歳の誕生日の夜であった。
[文/沖さやこ、撮影/鈴木恵]
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