|
2010.6.11
ウラニーノのファースト・フルアルバム『World end Happy end』には、歌詞を絵で表した漫画がついてくる。普段のライヴで配付している『ウラニーノ通信』にもそういった漫画が載っている。彼らの歌は絵にできる。彼らの歌からは絵が浮かぶ。そこにある世界が歌い手にとってのリアルであり、聴き手にとってのリアルであるからだ。これほど身近で説得力のある音楽があるだろうか。出てきただけで笑いが起こる髪形となったピストン大橋を中心とした、完成度の高すぎる前説の後、タイトル曲"World end Happy end"からスタートしたワンマン。おかしなパフォーマンスから何事もなかったようにスタートする切ないメロディ、内省的な歌詞、"ツアーメン"?"青春スピーカー"などで垣間見せるロックな一面、間にちょいちょい挟んでくる小ネタ……。さすがワンマン、ここぞとばかりにたっぷり見せられるギャップは、ウラニーノにしか作り出せないマジカルワールドだ。この気持ち悪さ（＝気持ち良さ）は一度経験したらクセになる。ライヴ後半で見せた「I LOVE ○○」のロゴを次々見せていくTシャツ芸。チェックのシャツを脱ぎ捨てたピストンの脇から、糸がぴょろりと出ていたのは狙いだったのか、彼だからこそなせる超天然だったのか……？ こういう奇跡をウラニーノはこれから何度でも起こすのだろう。アンコールはライヴならではの振切れっぷりだった"やぶ医者と私"から思わずジンときてしまう"終着駅"へ。アルバムをひっさげてここから全国ツアーに出る3人。彼らの終着駅はまだまだ見えそうにない。"ウラニーノ「World end Happy end」レコ発ワンマンライブ ～発売2日後！なるたけ聴き込んで来てください～" ウラニーノ -oneman-
［文/輪千希美、撮影/多田優美子］ ※CLUB Que WEBSITEすべてのコンテンツに使用されている画像の無断転載は禁止です。
|
||||
