CLUB Que WEBSITE

Live Report ライブレポート 2010

« Back


2010.11.14
"ハックルベリーフィン2010ワンマン「山、山、山」"
ハックルベリーフィン -oneman-

埼玉県は草加市が生んだ日本一朴訥な3ピースロックバンド、ハックルベリーフィン。「山、山、山」と命名されたワンマンライヴは、開演前にNHK「世界の名峰」DVDが流れ、SEと共に3人が登山ウェアで登場し、1曲目が「MOUNTAIN」イントロダクションと、のっけから山づくしの遊び心満載な演出。これから立ち向かう山(ワンマン)への一歩を踏み出すような力強い演奏に、思わず頬が緩む。ノスタルジックで表情豊かな楽曲が次々に披露され、合間に挟む脱力MCは爆笑の嵐。中盤のスペシャルアコースティックタイムでは、シングル盤「青春ボディブロー」に収録されているバージョンの「MOUNTAIN」、コール&レスポンスが楽しい「Caravan」の2曲を演奏。通常のバンド形態とはまた違った温かみのある音色で心が色づく。再びいつもの編成に戻りジョン・レノントリビュートCD『#9 DREAM』に収録されている「LIVERPOOL」やコミカルな歌詞とメンバー紹介が定番の「純情ラプソディー」など着々と進行。ハックルというバンドは決して派手ではないし、楽天的に振舞っていても実は色々苦労を重ねていたりする。そんな酸いも甘いも噛み分け、清濁併せ呑む彼等だからこそ、曲に込めた嘘偽りない想いをオーディエンスに届けることができるのだと思う。ダブルアンコールは「MOUNTAIN」。登山に始まり下山で終わったワンマンライヴは拍手喝采の大団円。しかし人生という名の高山から見ればほんの氷山の一角。次回はどんな山に挑戦するのか期待に胸を膨らませながら、例えどんな山であろうと、ハックルの音楽が傍らに寄り添ってくれるのなら、きっとそこから見渡せるのは素晴らしい景色なのだろうと、一点の曇りもなく思えるのだった。
[文/宮本貴子、撮影/missa]
※CLUB Que WEBSITEすべてのコンテンツに使用されている画像の無断転載は禁止です。

MENU

WWW このサイト内
Copyright © CLUB Que SHIMOKITAZAWA All rights reserved.