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Live Report ライブレポート 2011



2011.1.18
"なんと!一か八かの1月18日"
フラワーカンパニーズ/八十八ヶ所巡礼
「なんと!一か八かの1月18日!」と名付けられたイベントにぴったりの名を持つバンドがこの日の先発。八十八カ所巡礼が対バンのフラワーカンパニーズの前に登場だ。マキシ丈ワンピをまとって現れたベース&ヴォーカルのマーガレット廣井。ギターはヴィジュアル系、ドラムは上半身裸とそれぞれに個性あり過ぎな3人だが、バカテクという言葉がぴったりの演奏はがっちりかみ合っている。瞬き少なめな目線で歌い、妖しい雰囲気を醸し出すステージに、観客は音楽にのるというよりは取り憑かれたように魅入ってしまう。最後の曲ではマーガレット廣井はアンプの上にのり、猫のような姿で客席を眺め回す。真っ赤なライトに照らされたそこは、まるで江戸川乱歩の世界。ライヴが終わると、不可思議な夢から覚めた後のような気分になった。ざわざわした気持ちが残る中、いつもと変わらない空気でフラワーカンパニーズが登場。"ソウル・サーフィン"でライヴがスタートすると、八十八カ所巡礼では身動きできず、といった様相だったフロアが一気に弾け出す。あっという間に自分たちのペースにもっていくのはさすが、のひと言。中堅バンドの相次ぐ解散のニュースに触れ「いいじゃん、CDなんか売れなくたって続けてればさ!」と言い放てるのも、結成22年のバンドだからこその説得力だ。曲にも演奏にもその説得力はもちろんあるから、ライヴ中のコールアンドレスポンスもごく自然に反応が起こる。本編~アンコールが終わり、客電がついても、誰も拍手をやめようとしない。だって、もうちょっと観たい、本気でもっと観たいから!その声にきっちり応えて、もう一度ステージに出てきてくれたフラワーカンパニーズ。自分たちの音楽を続け、観客の気持ちも自然に惹き付ける。こういうバンドが今ここにいてくれることが本当にうれしい。
[文/輪千希美、撮影/おれんじぱんだ]
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