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Live Report ライブレポート 2012



2012.6.2
"dip TOCT Re-issue 発売記念ツアー final-oneman"
dip -oneman-
今年4月に東芝EMI時代(1993年~99年)の作品がリイシューされたことを受けて、その時代の曲だけを演奏するというレアなライブが行われた。Queでのdipワンマンも8年ぶりとのこと。ステージにヤマジ(Vo/Gu)、ナガタ(Ba.)、ナカニシ(Dr.)の3人が現れ、張りつめた空気を切り裂くように「lilac accordion」からライブはスタート。メジャー・デビュー盤『I'LL』の冒頭曲だ。一瞬でフロアの空気を変える。「faster faster」「Garden」と曲が進むに連れ、バンドとフロアから発せられる双方の熱が化学変化を起こし、dipのライブだけで感じられる高揚感をもたらす。シングル曲「冷たいくらいに乾いたら」はポップなメロディと90年代らしい感性が光る。ヤマジさんも"懐かしいよね"と呟いた。その後、keyにクジヒロコを迎え、よりロック・テイストを強めた「human flow」等を披露。再び3人に戻った「Pink Fluid」からの流れが圧巻。ヒトラーの演説の映像をバックに演奏された「13階段への荒野」で戦慄が走り、本編ラストの「I'll」ではサイケデリアの海を泳ぐようなディープな音に圧倒された。アンコールでは一転、ヤマジさんがベース、ナガタさんがP.i.L.の「Public Image」を歌った! またヤマジさんがドラムでナカニシさんが「come out」を歌った。そんな自由で遊び心ある感覚もdipの魅力だと再確認。そして最後は「sludge」! ヤマジさんの真骨頂と言える多彩で鋭角的なギター・プレイにシビれまくった。90年代を駆け抜けた名曲の数々が決して懐古的にならず、現在(いま)の音として鳴り響いた。今後、8/31にはトリビュート盤リリースを記念し、渋谷クアトロ公演が決定! もし、dip未体験のリスナーがいるとしたら、ぜひ、ライブに足を運んでほしい。
[文/ヒビキ、撮影/大串義史]
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