2013.7.15
梅雨のうっとうしさを思い起こさせる雨降りの中、今年で19周年を迎えた下北沢ClubQue伝統の夏イベント「夏の陣」の第三夜、POLYSICS vs八十八か所巡礼の2マン公演が行われた。
CLUB Queスタッフたっての希望で実現した対バンだけに、ギンギンに冷やされたフロアが異様な期待感であっという間に熱を帯びていく。まず、姿を現したのは八十八か所巡礼だ。
前半、メタル+プログレなおどろおどろしいサウンドと仏教をイメージさせる奇妙な歌詞で、さながら地獄でライヴを見ているような感覚を覚えたが、後半、君が代のメタルアレンジ(!!)を皮切りに地獄よりも苦しい浮世を嘆く歌詞とより衝動的なロックサウンドが特徴的であった。一見取っつき難そうに思えるが、もはやポップですらあるスタイル(例えばサングラスに金髪で表情を変えずにギターを弾き倒す様とか)で何故かショーのように感じてしまうから不思議だ。
続いて現れたのはPOLYSICSだ。「BeroBero
「偉大なる頭脳」「MAKING SENSE
と言った過去曲から「How are you」「Shout Aloud!」といった定番曲までワンマンさながら幅広く披露され、ファンも大熱狂(かく言う私も!)の凱旋ライヴであった。さらにこの日は新曲もハミ出た。特に初披露された「Mega Over Drive」は、肩かけシンセと通常マイク&ボコーダーマイクのWハンドマイクで魅せたエレポップパンクと呼べるナンバーで、今年の夏フェスから必須ナンバーになりそうだ。確かな演奏技術に尽きないアイディア、それでも根本にあるスタイルを決して曲げないところが、今でも多くのファンを熱狂させているPOLYSICSの強みだろう。
MCでハヤシ(Vo,Gt)が八十八か所巡礼を大変気に入ったと話していたが、それもそのはず。先ほど挙げたPOLYSICSの特徴は八十八か所巡礼にも共通して言えるのではないだろうか。音楽性は違えど、シンパシーを感じるこの2バンドの次の共演を楽しみに待ちたい。ClubQueさん!お願いしますね!"CLUB Que 夏ノ陣 2013 -RETURN TO NATURAL VS SPECIAL-" POLYSICS vs 八十八ヶ所巡礼
[文/竹下透 撮影/大出丈仁] ※CLUB Que WEBSITEすべてのコンテンツに使用されている画像の無断転載は禁止です。
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