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Live Report ライブレポート 2016



2016.1.23
"The Cheserasera「YES」release tour"

The Cheserasera -oneman-
The Cheserasera The Cheserasera
The Cheserasera The Cheserasera
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 11月にリリースしたミニ・アルバム『YES』に併せて行ったThe Cheseraseraのツアー・ファイナル。ご存知の方も多いと思うが、昨年1月にメジャー1stフル・アルバム『 WHATEVER WILL BE, WILL BE 』をリリースした後、メンバーの体調トラブルが相次ぎ予定されていた公演が度々延期・中止となった。本公演は、そんな窮地の最中に制作された作品の最終公演であり、メンバーもこの日を迎えられたことの喜びは一入だっただろう。生憎この日は、夜から降雪の天気予報が発表されていたが会場には多くのファンが詰めかけた。
 客電が落ち、観客の温かな拍手に迎えられメンバーが登場すると「Youth」からスタート。意気揚々とした表情でメンバー演奏を始めると、オーディエンスはハンドクラップで応え一体感を増して盛り上がっていく。序盤からアグレッシヴな演奏を見せ、「LOVERS」では美代一貴(Dr)が立ち上がりドラムを叩く場面も。多彩なベースを奏でながら熱っぽいコーラスを重ねる西田裕作(Ba)、そして時々笑顔を浮かべながら歌い上げる宍戸 翼(Vo.Gu)の姿勢からはその想いがダイレクトに伝わってきた。MCで宍戸は、昨年の一連の出来事を振り返り "とにかく前に進みたい。全てを肯定したい"という思いを持って『YES』を名付けたことや、本作を手に取ってくれた方に感謝したいと語り、"あの経験をしたからこそ作れた楽曲"と紹介し「賛美歌」を披露。身体に訴えかけてくるような軽やかなビートと澄んだメロディ、伸びやかな宍戸の歌声をなり響かせた。後半は、『YES』の収録曲を中心とした選曲で構成され、最後はアルバムのラスト・トラックで交錯するリズムとギラつくようなメロディのアッパー・チューン「灰色の虹」で締めくくられた。
 アンコールでは、宍戸から3月にセカイイチを招き自主企画を行うことと、ニュー・アルバムの発売が発表されオーディエンスからは歓喜の声が溢れた。そして披露された新曲「ファンファーレ」は、2016年バンドが歩むべき道は見えているということを伝えるような心踊るグルーヴとThe Cheseraseraらしいロマンチックなサビが印象的なナンバー。会場は、期待に胸を高鳴らせる観客と幸せを噛み締めるように演奏する3人が入り混じりハートウォーミングな空気が漂っていた。"雨降って地固まる"という言葉もあるが、困難にぶち当たったおかげでより強固なものとなった"The Cheserasera"の今を堪能できる夜だった。
[文:大島あゆみ/撮影:栗田香那]
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