3 2ndシングル「狐と葡萄」リリース記念 それでも世界が続くならワンマンツアー2016「再生」|2016|LIVE REPORT|CLUB Que WEBSITE

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Live Report ライブレポート 2016



2016.8.28
"2ndシングル「狐と葡萄」リリース記念 それでも世界が続くならワンマンツアー2016「再生」"
それでも世界が続くなら -oneman-
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それでも世界が続くなら
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 ニュー・シングル「狐と葡萄」の発売を記念して行った、それでも世界が続くならの約1年ぶりのワンマンツアー・ファイナル。開演時間が過ぎ、間も無く客電が落ち、メンバーが登場すると会場の緊張感はグッと高まった。照明は、いつも通りの足元にある簡易照明のみで、客席からはメンバーの表情がうっすらと見える程度。薄暗い景色のなか「傾斜」から演奏が始まった。序盤から「参加賞」、「水色の反撃」と代表曲ともいえる楽曲を交えながら、MCを挟まず続々と演奏は進められていく。その間、メンバーがオーディエンスに言葉や仕草で何かを投げかけることはない。その逆もないのだが、純粋にひとりひとりが研ぎ澄まされた爆音を体感し、共鳴することによってステージとフロアには不思議な一体感が生まれていた。メンバーは時折、互いに目を配らせながら、抑揚的に演奏を進めていく。歯切れのいい栗原則雄(Dr)のドラムとうねるような琢磨章悟(Ba)のベース、そして菅澤智史(Gu)は透き通るようなギターを奏で、菅澤と対照的に篠塚将行(Vo.Gu)は荒々しくギターをかき鳴らし、感情むき出しで歌い上げていく。アレンジというよりもノリや気分に近い感覚だと思うのだが、彼らのライヴでは音源と微妙に変えていてこの日はツアーを回ってきたこともあってか全体的に新鮮な印象を受けたのだが、それくらいリアルな“生音”を響かせていた。終盤、丁寧にステージを見入る観客に対して篠塚がつぶやくように「あと3曲」と投げかけ「白紙の地図」を演奏。最後は、今作の表題曲で篠塚が小学生時代の原体験を元にした「狐と葡萄」で本編を終えた。
 鳴り止まない拍手に応え、メンバーが再び表れると、篠塚は「アンコール、改めてありがとうございます。変な気分ですね、ほんとに(笑)」と照れる様子で話し「ウェルテルの苦悩」を披露。そして今後の活動について、菅澤から年内に追加公演となるワンマン・ツアーを行うことが明かされ(なかには琢磨の地元・札幌公演があることも)、琢磨は今回のツアー中各公演で話していた“怖い話”を披露したり(菅澤と栗原がそれっぽいBGMを遊びで奏でて、それが絶妙に合っていて緊迫感を煽りつつも思いがけない話しのオチだったり!)と和やかな雰囲気だ。そしてもう1曲披露したのは、「弱者の行進」。童心を擽るキャッチーなメロディに、真っ当に生きようとするほど浮き彫りになる矛盾や報われない思いを丁寧に歌い上げ、ライヴを締めくくった。
[文:大島あゆみ/撮影:前田美里]
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