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Live Report ライブレポート 2018



2018.12.31
"Que's COUNTDOWN 第25回メモリアル!!【THE四半世紀!】sayonara 【2018】オドリオサメ"
踊ってばかりの国/The Cheserasera/SaToMansion/RETO/クアイフ
踊ってばかりの国
踊ってばかりの国
The Cheserasera
The Cheserasera
SaToMansion
SaToMansion
RETO
RETO
クアイフ
クアイフ
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今年のCLUB Queを彩ったお馴染みのバンド達が一堂に会す、大晦日恒例の年越しイベント。第一部は14時よりスタート。

トップバッターは、踊ってばかりの国。フロントマンの下津光史が一点をみつめてギターをかき鳴らしリバーブの効いた歌声を聴かせれば、独特の浮遊感が会場を包む。やわらかな歌詞と、サイケな音像が、時に軽やかにスウィングし、時に轟音が入り混じったロックンロールが、耳をとらえて離さない。“僕らの汗と涙と、25年分の情念と情熱が染み込んだ場所”と評したQueに新曲二曲を送り、ラストは「Boy」で多幸感にあふれたサウンドでフロアを盛り上げた。

二番手は、実の佐藤四兄弟によるロックバンド、SaToMansion。メンバー紹介は勿論“長男ベース佐藤! 次男ドラムス佐藤! 三男ボーカル佐藤! 四男ギター佐藤!”だ。疾走感のある爽やかなメロディや、硬派なロックサウンド、ブルースハープの音色やギターソロで会場を沸かせるなか、中森明菜「少女A」を歌謡ムードたっぷりに演奏。ギューン!と鳴くギターがたまらない。ミクスチャーロックな「月光」、スピード感あふれるロックチューン「シャイン」で最高に熱く駆け抜けた。

森彩乃(Vo.Key)のアカペラの「シーソー」から始まったクアイフ。切なさを秘めながらパンチのある確かな歌唱力を持つ歌声が、心にストレートに届く。大晦日は地元名古屋を断り、あえて東京で年越しライブ3本出演の2本目。耳なじみよいグッドメロディに、ポップなサウンドが心地よくて、失恋ソングも前向きに聞こえてくる。「organism」では、ベース内田、ドラム三輪が特に存在感を増し、そのロックな技巧派ぶりに魅了された。爽快なピアノロック「クロスハッチング」で手拍子と笑顔のフロアを後にした。

平成最後の3月で、10年間のバンド活動を無期限休止すると発表したRETO。「それなのに大事な節目に仲間に入れてくれてありがとう。2018年まで歩いてきたRETOの全部を詰め込んで演奏します!」こやまゆい(Vo.Gu)の冒頭挨拶からすぐに音を出した瞬間、バンドの一体感とテンションMAXの演奏に胸が熱くなった。2018年発表の『ALL iN』収録の「ストーリー」に最後の曲として込めた想いに、この場を噛み締めるようなバンドの佇まいに、ラストの「あのね」の世界観に、全てに泣けた。

第一部のトリを飾ったのは、The Cheserasera。疾走感のある爆音ロックを鳴らし、クールなステージで観客を魅了していたが、MCで印象が一転する。MCは苦手と言う宍戸翼(Vo.Gu)は駆け抜けた2018年を「当たり前に友達がバンドを辞めたり。今年は会場限定盤「最後の恋 e.p.」を出してPVを作ったら意外とバズって“これでダメなら終わり”と思ってた寿命が延びて。続けなきゃいけないと思った…あ、湿っぽくなった。そうじゃねぇんだよ!」等とやるせなさを泥臭く語ったことで、一気に親近感を抱かせた。アンコールの拍手が沸き起こる流れは当然だった。彼らの美しいメロディーと真摯なギターロックが、2018年の大晦日を鮮やかに彩った。
[文:下村祥子/撮影:前田美里]
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