6月5日
例年よりずいぶん早い梅雨入り宣言がされて、雨も心配されたこの日ですが、起きてみると快晴だった。昨晩極度の緊張からかあまり寝れていない俺からしたらなんて日差しの強い事! しかし目はばっちり覚めました。

[8:00] 覚め過ぎて集合時間の1時間前に代々木到着。1人準備がてら待っていると24/7とビバヤングでお馴染みの倉山直樹さん到着。ただし今日は取材陣のコーディネーターとして。それでもまだ9時前である。早い。そこから続々とスタッフ到着。

[9:30] 店前の道路にて荷物を積んでいると、どこからともなくエンジン音が…。そう、二位さん(CLUB Que)の到着である。そこから更にエンジン音のオンパレード。Zher the ZOOの前にぽつぽつとバイカーが集合する。代々木の日曜の朝がこの日は少し違って見えた。皆さん表情が凛としていて、楽しそうでいて、そして今回のイベントに対する意気込みがうかがい知れた。
[10:00] そして、移動開始。俺はバイカー軍団とは別行動で、ステップウェイ小山さんの運転で倉山さん、Queの新開さんと一足先にSONIC入りする事に。バイカー軍団のツーリング風景は残念ながら拝むことは出来ませんでしたが、同行したカメラマン井上寿美江さんの写真を借りてのレポートです。お分かり頂けるかと思いますが、左斜線にはバイクしか走っていません。凄すぎる!これはかなり気持ちよさそうです。
[11:00] 途中で1台壊れたそうですが、ボランティアでバイクサポートに来てたBLACK CRHOME松本さんたちの手によりあっという間に修理。
[13:00] バイカーの中にはお子さんを乗せて走ってきた方もいたし、更には地元福島のブレイズというハーレー屋さんを中心に集まった、バイカー…チョッパーっていうんでしょうか、長―いバイクの人たちが、中郷SAまでお迎えにこられたみたいです。Tシャツが黄色だった意味が、この写真をみるとわかりますね。
[15:30] バイカー軍団がSONICに到着して来た時、皆さんとても良い表情をしていました。今回のイベントの醍醐味の1つは成功だったと実感しました。「バイクと音楽の融合」というテーマをしっかりと昇華したかと。二位さんから聞いていた情報で『皆(バイカー)優しい奴ばかりだよ。でも数秒でブチ切れちゃう人もいるから(笑)』と聞いていたので、俺も緊張していましたが、話をすると、皆さん心優しい方々ばかりでした。でもこういう事でもない限り、見かけても喋りかけないか(笑)
[17:30] 肝心のライブ本番です。まずは内緒ですが、二位さんがギター担いでバイク仲間で組んだSIN'L''MCBがトップ。
お客さんをグワッとアツくさせたのは9STATES。濃厚なロック節で徐々に徐々にフロアの視線をステージ1つに集中させていました。マイクを、ギターを、楽器を奏でるというより『乗り回す』という印象。バイクの様に、ですよ!エンジン音が響くが如く、土の匂いが会場を包み込んでいました!
9STATES 9STATES 9STATES
続いてのHARISSもその流れのまま、つい体が動いてしまうダンスナンバーで会場を沸かす。ウッドベースの独特の鳴りが心地良すぎる!観ている人にストレートに届くサウンドがまた堪らないです。HARISSのパフォーマンスにはメンバーそれぞれのキャラクターがそのまま反映されているし、こんなにも楽しそうに歌われては、当然こっちだって楽しくなってしまう!
HARISS HARISS HARISS
THE PRIVATESのステージングは圧巻。観客は勿論のことですが、共演者やスタッフの心にも響くメッセージを届けてくれました。音楽を聴く時に、それぞれ様々な事を思って聴く人もいる。また逆で何も考えずにただ体を動かして楽しむ人もいる。PRIVATESの音楽はその両方のリスター(リスナー?)にも応えてくれる。そんなバンドとしてのダイナミズムがあり、音がまるで生き物のようである。そして誰も言いたくても言えないことをバンドサウンドに乗せて歌う。喋る。そして勇気をくれました。
THE PRIVATES THE PRIVATES THE PRIVATES
ラストを飾る地元のバンド、ASTRO BOMBERSにも楽しませてもらいました! イベントのラストを飾るに相応しい、まさに『いわきの底力』を感じずにはいられませんでした。こんなにもスタミナ溢れる人々がステージで大いに笑ってくれると、何か安心感が生まれるというもの。大丈夫…この人達の笑顔で日本中が元気でるでしょ! 次々と繰り出すオールディーズナンバーに、フロアはまさにダンスフロアと化していました。そんな終始笑顔の溢れるステージングで、本編は終了しました!
LIVEに関しては、ハコは違えどやる事は一つ。目の前にお客さんがいる。でかい音を出す。声をあげる。シンプルでいて、当たり前な様でいて、素晴らしい空気でした。
ASTRO BOMBERS ASTRO BOMBERS
集まったお客さんにも大感謝です! 更に今回のDJである雑誌VIBESの編集部から、植村さんと松尾さん。噂によると2人とも九州人らしいです。そして選曲が渋い! 世界中のバイカー相手に取材されてるそうですが、日本でも怖いのに、アメリカのそういう人たちとか想像を絶します。そこが素敵!なDJっぷりでした。


[22:00] スケジュールの都合上、THE PRIVATESとHARISSチームはそのまま日帰りでしたが、帰り際の笑顔がたまらなく素敵でした。本当にありがとうございます! 今回さらにお礼を言いたいのがSONIC店長である三ヶ田さん、後藤さん、スタッフの皆さん。発案者の1人Nomadicの平山さん。本当にありがとうございました! 東京にいては中々経験出来ない事、聞けない現状を教えて貰いました。そして何より皆さん元気です!沢山の出来事を乗り越えた人の発言や行動には、とてつもないパワーがありました。打ち上げは終始楽しげな雰囲気に包まれていて、皆が『この打ち上げ、終わって欲しくない!』という強い気持ちからか、朝方まで続きました。

6月6日

[3:00] 打ち上げ終了後は、東京組が寝静まったあと、俺一人寝付けずに外でボーっとしていた所をSONICスタッフの方に声をかけてもらい、打ち上げ2回目に突入。しっぽりとした話し合いから徐々にとてつもなくしょうもない話へと発展しました。しかしそれがまた楽しく、素敵な時間でした。本当に遅く(朝方)までありがとうでした!
[8:00] 夜中はずっと雨が降っていたのですが、この日も東京出発前と同じように、見事な快晴で1日の始まりです。この日は参加出来る方で現地のボランティア活動をする事に。結局、参加者は二位さんと俺の他に9STATESの前原さん、一般参加の小口さんと撮影スタッフで来た井上さん。ビバヤングの倉山さん、VIBES松尾さん、SIN'L"メンバーの持田さん、橋本さん、稲垣さん。ヨンフォアの長谷川さん。ステップウェイの小山さんにQueでもお馴染みの一番の巨体で、一番小さなバイクSR400で来たイノベーターの須藤さんも参加。計13人の参加となりました。BLACK CRHOMEという調布のハーレー屋さんも参加するはずだったのですが、どこかへ行ったっきり消息不明です。あと歯痛で悩んだt-keyさんと地元が福島の伊藤さんと新開さんは、そのまま帰路につきました。
[9:00] SONICチームに暖かく見送られ一行は市の災害ボランティアセンターへ。ここでは書類への記入や活動における講習や注意事項を教えてもらいました。無料で保険にも加入できました。なかでも教わったのは、技術的な面ではなく、精神的な面でした。被災者へのケアや、活動自体の所作というか、マナーを知りました。今回での収穫の1つは、この災害ボランティアセンターで話を聞いた事にあると思います。なのでもしボランティアに思うところがある方でもそうでない方でも、話だけでも聞くといいかと思います。十分勉強になるかと。講習を終え、作業道具も用意ばっちり。
[10:30] 災害センターから支給されたハイエースにスコップや土木作業用具みたいなものを積んで、いざ現場へ出動。 現場まではそんなに遠い距離ではありませんでした。Zher the ZOOからCLUB Queよりちょっと遠いくらいでしょうか。しかし街並みの、景色の移り変りが激しかったのが印象的です。強烈に胸に突き刺さり、言葉には出来ない風景でした。ここで改めて今回の震災を実感。
[11:00] ボランティア現場は民家の溝さらい。ヘドロの臭いが強烈でした。作業を開始して間もなく俺こと後藤が戦線を離脱。怪我してしまいました。この事件は何よりも後悔。センター入試で筆記用具全部忘れるよりも間抜けな事故。猛省です。しかし治療はボランティア保険のおかげで問題なく行えました。

[14:00] 作業自体は3時間程で終了しましたが、思ったより効率よく凄まじいパワーで進みました。ちょっとビックリです。ミュージシャンだけだったらこうはいかなかったかも。帰り際、俺達の車を見送る際の民家のお父さんとお母さんの顔とても印象的でした。言っても溝さらいしか出来なく、俺に至っては一部の水の流れを若干良くしただけでしたが、それに対しての、また俺達の訪問に対する諸々に関しての『ありがとうね!』は、これまでの苦労や疲れを喜びに変えてくれました。 ボランティア活動ということを初めてしたのですが、やはり「何事もやってみる事」は重要だと感じました。そして難しい事ではないな」とも感じました。皆さんもお時間がある時、1度現地に向かってみてはどうでしょうか? まずは災害ボランティアセンターに行くだけでもいいかもです!!
[14:30] 作業時に出たゴミをまとめて、次はゴミ集積場に移動。山の中を車で走る事数分、其処にあった光景は圧巻でした。被災した街並みを見たときに匹敵するほどのインパクトがありました。家具や木々、形を成していない物の数々がどっさりと詰まれていました。ベッドがこんなにも捨ててある風景も、中々目にする事はないだろうと感じました。ゴミ集積場に人々の生活感が漂っていて、何も言えなかった。ボランティアで収集したゴミを捨てて、ここを去ることに。

[15:00] 災害センターに帰る前に挨拶しておかなければならない場所へ。ハーレー屋のDICE MOTORCYCLE。二位さんがこのイヴェントをやるにあたりライブハウス以外に、相談を持ちかけたお店です。元々Nomadic recordsの平山さんが、二位さんに何か出来ないかと持ちかけたことから始まったんですが、4月の企画が持ち上がった時点では、ライブハウスはわりと元気な人を集める場、しかしバイク屋はヘドロの中から貴重なバイクを引き上げてきて、時には帰らぬ主人を待つような状態だったらしく、その話を聞かされた二位さんは一度断念しようと思ったらしいです。その後VIBESの植村さんに相談したら、植村さんは何も言わずに福島まで走ってバイカー集めてこのイベントの趣旨を説明し賛同をえた事を、帰ってきてさらっと二位さんに伝えてくれたらしいです。そこから企画のペースは上がってきたんです。そのDICEの店長さんは、会場に花をだしてくれたんです。なんと温かい。僕らの到着を待っていてくれたかのような、笑顔でバイクを整備しながらお出迎え。長い間話をする事は出来ませんでしたが、この瞬間にまた確かな「人と人の繋がり」を体感。
[15:30] そして一向は災害センターへ帰着。借りていた道具、車の返却。今回のボランティア班のリーダー二位さんはセンターの方に結果報告。そして俺こと後藤は怪我の治療の為、センター内の担当の方と話す事に。ここでは簡単な治療と報告など、更に事前に入った保険についての説明。今回の事故はボランティア中での出来事なので、遅くなるが、保険がちゃんとおりるとの事でした。そして念の為近くの病院で詳しく検査する為、センターの方に同行してもらい病院へ移動。病院に着くとすぐに診察室へ。怪我自体は本当に何の問題も無いとの事でした。本当に良かった・・・。ここでも感じたのですが、やはり被災地で暮らす方々は暖かい!そしてたくましい!!診察中も沢山話を聞きました。地震の事もそうでしたが、どうやら皆さん「ライブハウス」という物に興味があったようで、俺の伝えれる範囲で説明(というより熱弁)。何度も言っている「バイクと音楽の融合」以外に「人と音楽の融合」という観点でも今回のイベントは勉強となりました。ライブハウスに興味を持ってくれるなんて! 騒音だと忌み嫌われているライブハウスの人間からしたら嬉しすぎる話。

[16:30] あとは帰るだけですが、最後にみんなで食事しました。で僕らは小山さんの車で下北へ向かい、バイクチームとは別れたんですが、その後9STATESの前原さんは、昨晩もっとも遅くまで呑んで、しかも駐車場で濡れて寝てて、さらにヘドロ掃除も一番タフにやっていたにもかかわらず、やり足りないと言って一人仙台へ向かったそうです。
そして帰路に着く間、かなりの放心状態になった後藤でした。今イベント2日目に関しては足を運んで自分の目で確認し、身体で物事を実感することとなりました。自分が何を経験したいか、という選択権は無く、全てを半ば強引に見せられ、考えさせられました。しかしそういった状況、シチュエーションでないと生まれない感情や経験がそこかしこにあって、それらを整理するのに難しく、よって、放心状態となりました。放心状態、これもまた勉強。

[20:30] Zher the ZOO到着。予定よりずいぶん遅れてしまい、安斎店長に怒られました。
その日は俺のブッキングした1日だったので、当たり前といえば当たり前。スタッフは勿論の事だし、バンドにも勿論失礼。この時に自分という存在の責任感の大きさも痛感。バンドさんにも説明、弁解して何とかなりましたが、大反省の6月6日となりました。
あとから聞いた話ですが、ボランティア中に行方不明だったBLACK CRHOMEの人たちは、いわきの知り合いの家に行き、亡くなった方や、子供の幼稚園の生徒数が半分になったとか、そういう話を涙ながらに聞かされ、夜明けまで飲んで昼ごろに起きたために参加できなかったそうです。それでも心のケアに役立ったというサイドストーリーなのではないでしょうか。
この2日間(5月13日含めて3日間)、イベント製作から携わりましたが、いずれも情熱をもって望めば不可能な事など何もないと感じました。今回携わった方々、本当にお疲れ様でした&ありがとうございました!

[Zher the ZOO YOYOGIブッキング担当 後藤瞬]


※CLUB Que WEBSITEすべてのコンテンツに使用されている画像の無断転載は禁止です。