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2008.3.14
Zher the ZOO 3rd.Anniversary ~On the World~
「バラ色の連鎖。 vol.2」
手描きLIFE/アナ/UNISON SQUARE GARDEN/BLANKGARDEN

手描きLIFEの企画イベント、「バラ色の連鎖。 vol.2」は3ヶ月連続企画の2本目のイベントだった。 2本目とはいえ、全く隙のない豪華なイベントだ。トップは「BLANKGARDEN」ボーカルの泣きだしそうな、でもはっきりと聴こえる歌声が切なく、優しい気持ちを思い出せてくれる懐かしい心地よさがある。ボーカルとは対照的にドラムが歌を口ずさみながら元気よく直進するような演奏が前向きさを表しているようで印象に残る。すべて受け入れてくれそうな安定感のある演奏であったかい空間をつくり出していた。2番目は「UNISON SQUARE GARDEN」集中力の高い、挑戦的なライブを観た。綺麗なメロディとサウンドの中に次々と新しいものが見つかっていくように曲が展開する。ボーカルは独特な通る声を持ち、モノを語るほど挑戦的な目をしていた。ステージ上を走り回るベースがまったく予測がつかないのが楽しい。MCを含めて、流れのよいスピード感あふれるライブは圧巻。遅れをとりたくない観客はまず引きこまれて楽しくなり、次にステージと張り合いたくなってくる。彼等は観客の呼吸(イキ)を上手くつかむ。この「挑戦」にも納得した。その渦に巻かれた後は福岡からきた「アナ」ステージにはたくさんの機材が並ぶがメンバーは3人。サンプラーとギターを肩に掛け、ステージにある機材も操りながら観客をあおるボーカル。ギターとキーボードをたくみに使い分け、2本のマイクでコーラスするギター。もはや何処から誰が音を出しているのか追いかけられない状況になっても、サウンドはひとつの気持ちのいいリズムを奏でていた。器用に機材を操るボーカルは青筋をたてて歌うわけではなく、ナチュラルでとても馴染みやすい。「パーティだから楽しもう」と、ノリやすいリズムであおられると、ライブでしか体験できない開放感に包まれた。跳びはねたり揺れたりしながら、それぞれが楽しむ空間ができたところで、パーティも終盤に近づいてきた。トリは「手描きLIFE」浮遊感と激しさが交互に混ざりこんだライブにドキドキした。紅一点のボーカルは小柄なかわいい女性で、個性的なボヘミアンワンピースと赤いタイツ姿がよく似合っていてた。つかみどころがないような、でも芯の強そうなボーカルは、ライブで育ててきた存在感を思う存分発揮していた。フランス語のような優しい発音で、歌を歌うというより演じると言ったほうが近いかもしれない。彼女の演技力に影響され、ギター・ベース・ドラムにも役がつき、手描きLIFEの耽美な世界がライブで生まれた。「バラ色の連鎖。」=繋がり、をテーマにしているこのイベントは4種4様の個性的なバンドが繋がった、この日しか見れない贅沢なイベントだったと思う。[文/三彩カフェ 撮影/小林 由希]


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