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2008.4.25
RED GENERATION 1st Anniversary PARTY 「RED GENERATION vol.14×monstar. park vol.2」
noodles/DARKSIDE MIRRORS/ねたのよい/hooch/THE WAYBARK
DJ>HIROMUX(GIMME SHELTER)/MACKY RAMONE(BUZZ ATTITUDE)

春もすっかり深まってきた今日この頃、 今夜はそれぞれの個性を力強く芽吹かせている5つのバンドが集まった。 開演前から集まっている観客たちは、バンドが好きでライブハウスに馴染みのあるような人が多く、 客席にはラフで和やかな雰囲気が漂っている。 そんな和気藹々とした客席のムードを、気持ち良くブチ壊してくれるような勢いをもち、 楽屋から飛び出してきた最初のバンドは「今日は16時間かけて一般道でここまで来ました!」という 青森からのバンド「THE WAYBARK」。 目を大きく見開き、片手は自分の胸をかきむしり、 もう片方の手は大きく振り上げながら全身で訴えるように歌うボーカル・成田大致。 エレファントカシマシを彷彿とさせるようなその堂々とした姿や歌詞を大切にして歌っている様子は、 歌への愛とすがすがしさにあふれている。 終盤には激情が抑えきれず、客席中を走り回り歌っていた成田氏。 男っぽさ炸裂!な分厚い音圧の演奏に乗せた「地球の半分は真っ暗闇!」というハリのある歌声が響く。 その暗闇の中に一筋の煌々とした光を放つかのような希望をひしひしと感じさせてくれるバンドだった! 次はスーツ姿で登場の3ピースバンド「hooch」。 力強さと繊細さの同居するドラムと堅固にかためるベースの上に、 世の中への思いを激しく、しかし切々と歌うギターボーカルが乗る。 その歌は「大人の説得力」を感じさせるものだった。 汗だくになりながら繰り広げる渾身のライブに、多くのファンが集まるのもうなずける。 MCタイムには地元福岡の言葉で観客に語りかけ、親しみやすい一面も醸し出していた。 3番目に登場したのは「DARKSIDE MIRRORS」。タイトでキワどい衣装をまとったギターボーカルのLUCYは、 妖艶なムードを漂わせながらフラットな歌声を届ける。 ギター、ベース、ドラム・・・そのどれもが「これでもか!」というほどトガった音を出していて、 退廃的でパンクで妖しい。雰囲気、音に至るまで理想のものを追求していることを感じさせてくれた。 そして次は今日唯一のガールズバンド「noodles」。 華奢でガーリッシュなギターボーカル・YOKOからは鼻にかかったフェミニンな歌声が紡ぎ出される。 それに対して、そのギターさばきや演奏する姿、眼差しに宿っている真っ直ぐな潔さは、粋な男気すら感じさせるものだった。 それがまたフェミニンな部分を際立てているようだ。 そんなnoodlesのライブに魅せられて観客たちは釘付けになっている。 シンプルなフレーズをパワフル&タイトに叩き出すドラムに、 しっかりと支えるベースとギターボーカルが絡みついているような印象のサウンドは、観客たちを飽きさせない。 最後に登場したのは「ねたのよい」。 サイケでラウドな爆音は、各々の内面をぶちまけるかのように流れ出していた。 かといってすべてが激しくエモーショナルな感じなわけではなく、 ゆるやかな日常をそのままステージ上に持ってきたかのようなMCタイムもあり、 自然体でやっている感じが伝わってくる。 ラウドな音の中に、今回だけ特別に取り入れたというサックスが斬新だった。 いろいろな植物が芽吹いている春の野のようにバラエティ豊かで 見ごたえのある「バンドサウンド!」なバンドが集合したイベントだった。
[文、菅真由子/撮影、藤野亜寿香]


THE WAYBARK


hooch


DARKSIDE MIRRORS


noodles


ねたのよい

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