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2008.8.8
SOUNDS from FAR EAST
手描きLIFE/monokuro/mercydo

昼間の猛暑で疲れた心身をクールダウンしてくれるかのように、 ひんやりとして落ち着いた雰囲気の夜のZher the ZOO。 間接照明がともり、ゆったりとしたジャズが流れる心地良い空間で、 観客たちは思い思いの時間を過ごしながら開演のときを待っている。 そんな中登場した1バンド目の「手描きLIFE」にとって、 今日は1stミニアルバムのレコ発ツアーの初日。 「おかえりなさい」という曲では 「大切な人にできることがあるとしたら、それはただそばにいるとか『おかえりなさい』と迎えるとか…そんな小さいことで良くて。」 という気持ちをいっぱいに込めて歌い上げていた。 「これから回るツアーにも丁寧に向き合っていきたい」というコメント通り、 思いの詰まったしっかりとしたライブだった。 次は「monokuro」。しなやかな動きで登場したギター・ボーカル磯谷氏の第一声は 「はい、ぶぉく(僕)で~~す。フゥ~ウ、イェ~エ。(奇声)」この自由さと溢れるユーモアに思わず顔と心が緩み、 さっそくmonokuroワールドに引き込まれていく観客たち。 シンプルな8ビートを大切に、ロックンロールを紡いでいく。 MCでは対バンのmercydoとの仲の良さを表すかのように 「mercydoは人気ないけどカッコいいバンドなので見てってください、人気ないけど!」と炸裂させ、笑いを取っていた。 磯谷氏だけでなく、メンバー全員キラキラしていて存在感がある。 何気なく発する磯谷氏の奇声や脚を大きく上げたりするしなやかな動きにもmonokuroらしさがにじみ出ていて、魅力を感じさせてくれる。 最後に登場したのは「mercydo」。 演奏が始まった瞬間に驚いたのが、小池麻衣氏のドラムの圧倒的な音圧だ。 男子顔負けの勇壮なドラミングと確かなベースが生み出すグルーブは観る者たちの心と体を自然と踊らせてくれ、 舞台と客席は気持ちよく一体化してダンスホールのようになっていた! 「最近僕の頭の中が高校生のようになることがあって・・・前の席の女の子のシャツが透けて下着が見えるんじゃないかとか。」 そんな気持ちを歌ったという新曲「課外授業」は、爽快なリズムとギターのきれいな音、 そしてボーカル日置氏とベース小林氏の声のハーモニーが醸し出す甘ずっぱさにキュンと胸を締め付けらける名曲だった。 日置氏の中性的・アイドル的で鼻にかかった声も切なさを増幅させる。 曲の良さや圧倒的なビートで、最後まで観客たちを釘付けにしていた。 メラメラとたぎる情熱や他のバンドには決して真似ができない溢れる個性を、 暑苦しくなく、スマートに素敵に表現する3組が集まったSO COOL!!!なイベントだった。 夏バテもこれで解消!
[文、菅真由子/撮影、藤井美奈]


手描きLIFE


monokuro


mercydo

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