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2010.5.29
"リサイクル リサイタル vol.3"
sominica/halos/エリーニョ&The Sweetest Friends
opening act>パラボラ

あいにくの曇り空、でも心は晴れ模様。心に残る唄を歌うバンドがsominicaの掛け声の下、集められた。まずは各バンドのボーカリストが集い、オープニングセッション。ボーカル、サックス、ピアノ、それぞれの楽器を持ち、唄にそっと寄り添う。暖かくほっとする、そんなアンサンブル。次に登場したのは、初登場、パラボラ。3ピースの唄バンド。いわゆる通常のギターポップバンドを想像していたが、かなり面白かった。声というのも楽器なのか、独特の世界観を最小限の音で、聞く人間の想像力をかき立てる演奏。音が大きいばかりがロックじゃない、といわんばかりに、オリジナリティあふれるステージングだった。そしてエリーニョ&The Sweetest Friends。彼女は物語。物語を唄にして感情とサウンドをともにそれを吐き出す、いいことも悪いことも。全身全霊で表現する。観終わった後、心地よい疲労と、満足感が体を満たしてくれた。そして、こちらも初登場、halos。こちらも唄力が非常に強い。唄を邪魔しない、より持ち上げるための楽器。そんなに難しいことをしているわけではない。独特の間合いというか、歌いまわしというか、癖になる。あと声が非常にいいのと、MCが朴訥なのもほんわかさせてくれた。そしてsominica。バンドになって3回目の企画。今回は自分たちも満足できたというブッキングの後だけに、いつも以上に気合が入っていた。演奏に力が入りすぎるとかではなく、心の奥底で眠っている炎を、唄や楽器にこめる。結成して一年がたち、思いを届ける、というシンプルでやりたい音楽が表現できるようになった。彼らの唄は時代が変わろうとも、その時代にそっと寄り添っていくのだろう。
[文/写真 安斉昌晃]


パラボラ


エリーニョ&The Sweetest Friends


halos


sominica

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