もはや恒例と言ってもいいであろう、Human Relation with Musicも今年で6回目。毎年音楽というジャンルにとらわれず、アツいものを持ったアーティストが集う会。まずオープニングは、首謀者、高橋アツシ率いる、ゆかいな仲間達。最初からこのイヴェントを盛り上げようとする彼の心意気が伝わってくる。そして、ココからが本編。まずは妃晶子スラッシュ、ギター2本と歌とコーラスというシンプルな編成。懐かしいメロディが彼女の切ない声にマッチする。ギターが唄に寄り添うように奏でると、どこか見たこともない風景が頭をよぎる。ライブハウスにいながら、青空の下にいるような清清しい気持ちになれた。次に登場したのは、KING EL ROMANY。コンスタントに出てくれるバンド、だからこそ彼らの成長も手にとるように分かる。以前の刺々しい感じは残しつつ、よりタイトな演奏と、強靭なバンド力をつけてきた。どこかセンチメンタルな歌詞、シンプルなリズムがギターと絡み合う、よりドラマチックになってきた。そしてThe Infi∞nity Showが登場した瞬間、ステージ上がお祭り騒ぎに。ステージにはコーラスを入れて、合計7人、プラスステージの下にも被り物を着た煽り役？　がいて旗をふっている。なんだかすごいことに。聞かせながら、楽しませ、躍らせて、凄く音楽を鳴らしているバンド。レゲエ、民謡、歌謡曲、ロックンロールという音楽のジャンルを越え、誰が見ても楽しめるステージだった。そして最後は、東京ネイルキャッツ。この音楽の魔物に取り付かれた4人組は、その音楽に対しての愛情をステージ上で、体現できる稀有なバンドだ。彼らの音楽には、その人生が乗っている、だからこそ説得力があるのだろう。これからも、この4人でしか出せないグルーヴ、ロックを鳴らし続けてくれるだろう。時には激しく、時には優しく、彼らのその時の人生を音楽で表現し続けて欲しい。
［文/撮影 安斉昌晃］