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2011.6.15
"RAG TIME konzert chapter1"
airezias/the rooms/GOOD BYE APRIL

全てにおいて"挑戦"した日だと思う。それはバンドも店も、そしてお客さんも巻き込んで、行き先が何処に続くか判らない場所に『せいのっ』で飛び込み、踏み出した日。この一歩は確実に"音楽の未来"に繋がる大きな一歩。 トップバッター、the roomsのスタートを、既にフロアぎっしりの人々が待ち続ける。この瞬間からもうイヴェントとして間違いない事を認識。音の鳴り出しから独特の感性は見受けられ、すぐにお客さんを日常から切り離す。奇妙な歌声だが、それが何とも心地良く響く。絶妙なバランスで崩れない彼女達に、常にどぎまぎさせられてしまう。もっと見ていたい、見続けたいと思う。続いてairezias。良い意味合いで未完成な彼らの楽曲、と言うことは、これから先の延びしろがまだまだ見えないってこと。こうやって突然ふっと現れる彼等のようなバンドに、いつも聴き手は翻弄されてしまう。彼等にしか持ち得ない雰囲気、MCに思わず笑みがこぼれた。 そして今回のラストを飾るのはGOOD BYE APRIL。彼らの登場に拍手が起こった。それは勿論彼らに対してでもあるし、今日という日にも送られた拍手だろう。囁くようなトーンで演奏は始まった。丁寧に響かせあうグルーヴには安らぎを感じた。終演が迫るのを惜しむように、一つ一つの音を丁寧に紡いで、ギターのリフを何度も何度もかき鳴らした姿はきっとずっと心に残るだろう。 今回の企画は出演3バンドの合同初企画。合同企画というのは、得てして良い結果が生まれることが少ない。ただ、今回は平日の夜にも関わらず、沢山の人々が足を運んだ。単純にその瞬間に出会いたい人たちがそれだけいたってことだと思う。そしてバンドの初期衝動や情熱に、新世代の風を確かに感じた日だった。彼らの1日1日が結びだす音楽の結晶に、期待せずにはいられない。次回は3ヶ月間のスパンを置いて開催する。たかが3ヶ月だが、彼らの成長は目に見えるほど変わっているだろう。この3バンドから常に目を離したくない。
[文/撮影:Zher the ZOO 後藤瞬]


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