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2011.7.3
"CARRY OVER vol.3"
THE JAGUAR/BOMmER/Cat Shaped Robot/ユーノ

7月の時点で今年Zher the ZOOに7回出演(去年は1年で4回出演)という数字から、いかに彼らがタフで、ガッツのあるバンドかが判る。かつクォリティは一切妥協せず常に高く、年齢から想像出来ない程の悠然と繰り広げるステージングには常々驚かされた。その彼らの今年2回目(!)の企画が代々木の街をまた熱くさせた。
ファンクなリズムでお客さんの緊張をほぐしてくれたのはBOMmER。Zher the ZOO初出演。独特の空気感を持った彼らのステージは、見慣れたフロアを色濃く塗り替えた。Cat Shaped Robotはどストレートなギターポップであったし、届けたい言葉の破壊力は尋常ではない。限界ギリギリ(というより超えていた)、サウンドの厚みに胸がグッとなった。3番手のユーノは先ほどまでステージに残っていた、色で言うならば"赤"い情熱という熱気を、"青"い情熱という熱気に染め直した。それは突然やってくる幸福のような、衝撃のような、混同した雰囲気に包まれる。身体全体を使ったパフォーマンスは、どこか優しさに溢れていた。 満を持して登場するのは、THE JAGUAR。お馴染みのナンバーを披露するも、いつもいつも新しく、新鮮だ。ここにライヴの醍醐味が濃縮されている。ファンク、ロック、、、ジャンルで例えると何だろうと考えるも、そんな難しい事を考えるのが馬鹿らしい程ソウルなグルーヴには気づけば笑顔になっている。彼らのキャラクターはどこかいつもとぼけて、すまして、世間に反発するかのようなイメージを持ちがちだが、音楽を通して見ると、とても真摯に、真っ当に世に向き合っている。そんな若い世代が音楽を鳴らしているのだから、世界は当分大丈夫だろうと確信。
そんな、ステージにいくつも『足跡』を残してこの日は終了した。この足跡は消えないし、消さない。彼らの足跡を見つけたら、すこし前を向いて歩いてみてはどうだろう。
[文/撮影:Zher the ZOO 後藤瞬]


BOMmER


Cat Shaped Robot


THE JAGUAR


ユーノ

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