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2011.9.25
"ALTER-MUSIC"
Rouse Garden/POP CHOCOLAT/sphere

だいぶ肌寒くなってきたこの日、ジャンルも育ってきた音楽環境も全く違った3バンドが出演した。一つのキーワードは「女子ボーカル」。まずトップバッター、Rouse Garden。オルタナティブというジャンルにカテゴライズされるであろうその楽曲たち。ボーカルはるかの世界が詰まった言葉たちを紡いでいく。時に荒々しく、時には繊細に演奏される彼らのライヴステージにのめりこんでいく。一見、刺々しい世界に見えるかもしれないが、その中にはそこはかとない優しさとぬくもりがある。彼らでしかなしえない世界を体験するには、ライヴが一番。2番手にはかなり久しぶりにPOP CHOCOLAT。ベースが脱退、サポートメンバーで活動を続ける彼女たち。ご存知の方もいると思うが、the pillows山中さわお氏のレーベルから音源をリリースしているだけあって、その音楽性はオルタナティブ。ただ彼女たちの場合、色んなジャンルの音楽が混ざり合って、一つのジャンルに当てはまらない。軽快なポップソングかと思いきや、複雑に楽器が絡み合う楽曲もあり、正に型にはまらない=オルタナティヴロック。その中にこのバンドならではの、絶妙なコーラスワーク。全員がボーカルをとれるバンドも珍しい。もちろんそれぞれの声に魅力があり、その楽曲を際立たせる。そしてこちらも久しぶりのsphere。轟音の中にただづむヴォーカルとメロディ。遠くの景色が、見えない景色が自分の頭の中に描かれていく。シューゲイザーという音楽ジャンルにしては、きわめて異質な存在。一音一音がその楽曲に対して、鮮やかに色づけされる。耳障りがよい爆音というのは、とても不思議な感覚。音に対して、緻密な計算がされているのだろう。今日出演した全3バンドは、女子ボーカルだったが、それぞれのカラーがはっきりと出た一日だった。音楽にはジャンルも必要なければ、性別も関係がない。ワクワクする音楽が聞きたいのだ。[撮影、文/安斎昌晃]


Rouse Garden


POP CHOCOLAT


sphere

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