沖縄バンドと大阪バンドが東京の新しい観光スポット、東京スカイツリーを見学に来たそうな。そしてそのまま代々木のZher the ZOOにも遊びに来てくれた。今夜は代々木にあって代々木にあらず、そんな雰囲気漂う一夜となった。

比較的大きな体（←重要）の持ち主2人がフロントを固める大阪代表アシガルユースから演奏開始。見た感じそのままな骨太サウンドが響くかと思ったが、むしろ軽やかで爽やかなメロディが届いた。驚きである。驚くのは楽曲自体のレンジの広さであり、セットリスト中盤ではグルーヴィなリズムを繰り出し、対バンを観に来たお客さんまで体を動かす程のエンターテイメントさが際立った。MCも関西独特の毒あり愛嬌ありのかけ合いに笑わずにはいられないのである。

そして南国からやってきたZUKAN。初っ端からエンジン全開である。ONかOFFしかないのであれば、終始ON。スピードは200kh越えだろう。このバンドには音作りがどうとか、演奏の上手さ下手さなんていう考察はバカらしい。そう思わざるをえない程のステージングに先ほどとは別の笑みがこぼれる。これはきっと面白さも勿論だが、言うならば"楽しさ""嬉しさ"から溢れる感情。感謝すら覚えた。大阪代表のMCとは違った、東京への疑問点、発見、感想には和んだ。なによりも目の前のお客さんを大事にする姿勢がこちらにも伝わってきており、彼らの1秒1秒に対する真剣さには勉強させられた。

終演後もホール内にはお客さんが残り、各演者とのコミュニケーションをはかっていた。"時間を惜しむ"そんなせつなさも感じ、なんとも言えない気持ちにもなった。
東京には楽しい所がまだまだ沢山あるので、また○○を見に来ましたツアー、やって欲しいなぁ。勿論代々木にも寄ってください。是非。是非。

[文/撮影：Zher the ZOO 後藤瞬］