今年もこの季節、MUSIC DAYがやってきた。プラス500円で下北沢と代々木のライヴハウス回り放題、普段行ったことのない所にいくチャンス。だからと言うわけではないが、Zher the ZOOの面子も下北沢よりのラインナップになった。まずトップバッター、YANOO! JAPAN。実際4回目ぐらいのライヴらしいが、そんなことは感じさせないぐらいのバンド感だった。ボーカル矢野氏の歌う軽快なロックンロールナンバーに会場もヒートアップ。気心の知れたメンバーとの掛け合いも面白い。何よりサンプリングサン（2006年に解散した京都出身のツインボーカルバンド）のメンバーが2人、同じステージに立っているだけでも胸が熱くなった。そしてLOVE 9 Floor。彼らは青空ドライブとして活動していて、昨年より名前も心機一転、音楽性もより自分たちのやりたいものを明確に詰め込んだバンドとして再稼動。以前と比べ、よりグルービーに、そして色っぽくソウルフルな歌声を披露してくれた。まだ完成していない彼らの進化が今後も楽しみ。そして最後はTAYNTON。なんと半年振りのステージ、彼ららしいと言えば彼ららしすぎるぐらい今年もマイペース。最近のライヴは今までと違うアプローチの曲が増えたような気がする。もちろんポップスという軸は変わらず、そこにオルタナティブ～ポストロック、サイケデリックが混じったような楽曲がある。絶妙な音数、唄を最大限にいかしたアレンジ、決してぶれないリズム、全てが素晴らしい。体が動いたり笑顔になれる音楽だ。今日この日のトリにふさわしいバンドだった。 [文/安斎昌晃、撮影/ZtZスタッフ]