2014.11.15-11.16
"「うたのありか2014ツアー」リクオ×中川敬 (ソウル・フラワー・ユニオン)"
リクオ&中川敬
=GUEST=
15日> 仲井戸"CHABO"麗市 / 16日> 花田裕之

 リクオと中川敬(ソウル・フラワー・ユニオン)による『うたのありか』が今年も秋深まる季節に開催された。10月3日の北海道から11月23日の沖縄まで全国をツアーし、東京はZher the ZOO YOYOGIにて2デイズで開催された。昨年は岸田繁(くるり)、直枝政広(カーネーション)をゲストに迎えての2日間。今年は仲井戸"CHABO"麗市と花田裕之を交えて、アコースティック楽器を基調としたライブが繰り広げられた。

 初日。「男はつらいよ」のテーマが流れるなか、リクオと中川敬の2人が登場。リクオの「明日を行く」で始まったライブは、続いてソウル・フラワー・ユニオンの「海へゆく」と交互にヴォーカルをとって進む。
 その後、それぞれのソロ・パートへ。中川は「デビューしたばかりの新人フォーク歌手」とMCで笑いを誘いつつも、曲が始まると力強くも温かい歌を聴かせる。今年リリースされたソウル・フラワー・ユニオンのアルバム『アンダーグラウンド・レイルロード』から「燃やされた詩集」「世界はお前を待っている」がグイグイと心を掴む。
 初日のゲスト、仲井戸"CHABO"麗市が登場し、まずCHABOと中川のファースト・コンタクトの秘話を「ソウルフラワーの隠れファンだった」などユーモア混じりに話す。そして、二人で「デイドリーム・ビリーバー」を披露。さらに中川のリクエストで「月夜のハイウェイドライブ」を。CHABOの1stアルバム『THE 仲井戸麗市 BOOK』からの名曲だ。
 その後、仲井戸"CHABO"麗市のソロ・パートへ。自己紹介も兼ねて「Born In 新宿」を歌い出す。生まれ育った新宿を愛情たっぷりに、時にポエトリー調で歌う。続く「エピローグ」では新宿と代々木が近いことから歌詞を変えたりも。
 続いてはCHABOとリクオの二人でのパートへ。ボビー・チャールズの曲にCHABOが日本詞を乗せて歌う。ジョン・レノンの曲にリクオが日本詞を乗せて歌う。その後、リクオのソロ・パートへ。50歳になったというリクオが、影響を受けたアーティストや身近な人の言葉をメロディに乗せ放つ。  三人のソロ・パートを経て、リクオと中川で数曲を。中川が幼少時に影響を受けたという漫画『はだしのゲン』の風景を浮かべて聴いてほしいと「風狂番外地」を。そして、リクオが東北の復興を力強く歌った「新しい街」で、凛とした空気に包まれた。
 CHABOが再びステージ表れ、三人による刺激的で濃い歌と演奏が次々と飛び出す。CHABOが歌う「ガルシアの風」が切なく響き、「ハングリーハート」で拳を強く握った。リクオが歌う「アイノウタ」ではCHABOも中川も一緒に歌う。リクオが前に出て客席を煽り、お客さんも一緒に歌う。まさに会場がひとつになった瞬間だった。
 アンコールで再び登場した三人。「満月の夕」が始まったと思ったら、ライブを観に来ていたうつみようこが急遽飛び入りというサプライズも!さらにリクオのリクエストで、RCサクセションの「いい事ばかりはありゃしない」を披露。CHABOの歌で涙あふれそうになり、中央線の駅名を大阪の駅名に変え歌った中川も最高だった。最後はリクオの名曲「光」を。三人のグルーヴによる大きな音楽に包まれ、リクオが「うたのありか、此処にあり!」と叫んで、3時間以上に及ぶ濃密なライブが終了した。


 二日目。リクオと中川が登場し、初日同様、リクオの「明日へ行く」でライブはスタートし、続いて中川が歌う「死ぬまで生きろ!」へと。今年2月にリリースされたアルバム『HOME WORK』から「Forever Young」をリクオが歌う。またソウル・フラワー・ユニオンも今年、4年ぶりとなるフルアルバム『アンダーグラウンド・レイルロード』をリリースした。そのアルバム名を付けた話をし「地下鉄道の少年」を披露。
 その後、中川によるソロ・パートへ。今回のツアー初日、札幌へ旅立つ際にギターを忘れてしまったという秘話で会場を和ませた後、「そら〜この空はあの空につなかがっている」を歌う。その後、なんとニューエスト・モデルの「もっともそうな2人の沸点」も飛び出した!
 そして、この日のゲスト、花田裕之を迎え入れる。花田と中川の出会いは15年くらい前に飲み屋でだったという。二人で吉田拓郎の「あゝ青春」を歌う。
 その後、花田裕之のソロ・パートへ。ブルージーなギターに導かれ、瞬時に彼の空気に染まっていく。山口冨士夫の「ひとつ」や、萩原健一の「泣くだけ泣いたら」のカヴァーを披露。ただでさえ渋い曲が、花田さんが歌うとより渋さを増す。
 リクオが参加し、沢田研二の「時の過ぎ行くままに」をカヴァー。その後、リクオのソロ・パートへ。「さすらいの詩」が胸に迫る。
 そして再びリクオと中川の二人によるリラックスした時間へ。中川の軽妙なトークに沿うように弾くリクオのピアノがなんともいい感じだ。この日も、カンザスシティバンドの名曲「新しい町」を高らかに歌う。
 再び花田さんを交え、三人によるすべての組合せでライブは進んでいく。ソウル・フラワー・ユニオンは和訳でカヴァーし、花田さんもレパートリーにしているというヴァン・モリソンの「クレイジー・ラブ」から始まり、チューリップの「あいつが去った日」へ。最高にノリがいいリクオの「ミラクルマン」でヒートアップし、さらにルースターズの「恋をしようよ」を花田が歌い出すと場内の沸点はピークに達し、「アイノウタ」で本編終了。
 アンコールは、昨夜の高揚感とはまた違った感動に包まれた「満月の夕」。花田裕之の名曲のひとつ「明日への橋」。最後はリクオの歌う「光」で、二日間に渡る贅沢で濃厚な夜は過ぎていった。
 昨年の興奮を振り返りつつ、今年もまたここ代々木にて「うたのありか」 が開催される。リクオと中川による歌と演奏だけでも圧倒されるライブに、 素晴らしいゲスト・アーティストを迎えて開催される贅沢な濃い時間。 今年のゲストの発表に期待しつつ、11月14日〜15日を心待ちにしたい。

リクオ OFFICIAL SITE:http://www.rikuo.net/
ソウル・フラワー・ユニオン OFFICIAL SITE:http://www.breast.co.jp/soulflower/

(撮影:小山琢也 [15日]、田代洋一 [16日]
文:田代洋一)




























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