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J.P.NAYUTA

宮坂浩章 (Vo.Gu)、松沙花幸 (Ba.)、浜田卓也 (Dr.)
http://jp-nayuta.sakura.ne.jp/

wilberry

■プロフィール■ 
2008年、宮坂浩章 (Vo.Gu)と松沙花幸 (Ba.)の二人を中心に、サポートメンバーを加えて結成、活動開始。 2013年、浜田卓也 (Dr.)が加入。
2014年6月19日 Natural Hi-tech Recordsより1st album【From now on, I will begin all】を発売。サウンドプロデューサーに西原誠 (JIVES,ex GRAPEVINE)を起用。
2015年10月14日、Mini ALBUM【スタンド】を発売予定。
それに伴うリリースワンマンライブを10月8日木曜日にZher the ZOO YOYOGIにて開催。


  • 今だからこそ語るバンド結成秘話を教えてください。
  • 宮坂:ポンコツだと思ったんです。自分。コーニー(Ba,松沙花)が聞いたら怒るかもしれないですけど。(笑)
    バンドをやりたくて上京してきて、そこそこバンドやって、それなりの規模で活動やってたけど結局バンドがダメになってしまって解散してひとりぼっちになって…。
    2007年、それまでやってたバンドを僕がクビになったときに思ったんです。「あー、俺、ポンコツなんだわ」って。
    そんな中で毎日アルバイトとゲームしかしてなかったんですけど、ある日、僕がアルバイト先から家に帰ろうとして出口を出たら、目の前にコーニーがいて、「どうしたの?」って聞いたら、「近く通りかかったから飯でもどうかなって思ってん。」って。
    多分、バンドの始まりはあそこからだと思います。
    最初はただコーニーとご飯食べたり、お互いに好きな司馬遼太郎の話をしたり、好きな音楽の話をしたりだったんですけど、その中で「ちょっとこんな雰囲気の曲が出来つつあるんだけど、今度一緒にスタジオ行かない?」って話をしたら「ええよー」ってな返しがあって。
    そんなことの繰り返しの中で、「曲も出来たし、どうせだったらドラムもギターも入れてバンドの形にしたいね」ってなって、「ライブやりたいね」ってなって。
    それが今のJ.P.NAYUTAに繋がっていくわけですけど、あのときにコーニーが僕の出待ち(笑)をしてなかったら、おそらくJ.P.NAYUTAは生まれていないんじゃないかと思います。
    Drの浜ちゃんと出会うのはそれからすこし時間を経た2012年になりますが、これも印象的な出会いでした。
    出会った場所はZher the ZOO。2013年の7月5日。僕の誕生日の二日後だったのでよく覚えています。 当時の店長の安斎さんが組んでくれたブッキングで「カモシカプール」と対バンで、そこで初めて会いました。
    浜ちゃんの第一印象は「J.P.NAYUTAのライブでフロアで大盛り上がりになってる人」でした。(笑) たまたまその日は当時のDrが脱退表明する日で、ライブ中のMCで発表したんです。それでライブが終わってフロアに降りたら浜ちゃんがいきなり近寄ってきて「めっちゃかっこええやんけー!!!」って(笑)続けて、「ドラム辞めてまうの??身体が二つあったら絶対やりたいわー!!」って言ってくれて。 その時は「ありがとー!」くらいで済ませちゃったんですけど、直後、バンドが一度は経験するであろう、「ライブが決まってるのにメンバーがいない」ってことに直面しまして。
    幸い、一度きりのサポートだったらやってくれそうな友達は何人か知っていたんですが、それもどうしようかなーってぼんやり考えながらふらっと吉祥寺に行ったんですよ。
    それでとある吉祥寺にライブハウスの前を通りかかったらお店の看板に「カモシカプール」って載ってるのを見つけて、「あ!浜ちゃんいるじゃん!」って思って。
    それでその時に「ライブが一本決まっちゃってるんだけどドラムやってくれない?」って頼んだら気持ちよく引き受けてくれて、そこから先はもう流れで(笑)
    考えてみたら「もしもあの時…」って話だったら今のJ.P.NAYUTAは生まれていないと思います。本当に良かったと思います。(笑)
    秘話っぽくなりました?(笑)


  • 2015年現在のバンドの聴き所・見所は?
  • 宮坂:観ている人が勝手に自由に決めてくれればってことをまず感じますが…僕ら「デカい」ってところ(笑)
    まぁそれは置いておくとして…インディーデビューを経験して、これはサウンドプロデュースをしてくれている西原誠さんも大きく関係していることですが、完成度の高まった楽曲と、ツアーを重ねてより密度の濃くなったバンドの熱気や、メンバー三人が、その日、その時、その場所でしか表現し得ないドラマとか…そんなところに注目してもらえたら、いくらか見やすいかなと思います。
    良い曲、かっこいい曲、ムーディーな曲…たくさんご用意してます。(笑)今のJ.P.NAYUTAは。 ひとりじゃ絶対出来ないですね。


  • 最新アルバム「スタンド」発売おめでとうございます!本作の聴きどころや制作秘話などを御聞かせ頂けますか?
  • 宮坂:ありがとうございます! 最新の「スタンド」は本当に今のJ.P.NAYUTAの意欲と積み重ねてきたものと、音楽に対するチャレンジと、世間に向けたメッセージと…
    そんなこんなが凝縮されたすごく良い作品に仕上がっていると思います。
    前作「From now on,I will begin ALL」で初めて西原誠さんと音源を制作したのですが、それまで「自分たちが扱える楽器しか使えない」という認識を良い意味で破壊してくれたのが西原さんだったなと。前作では鍵盤とかコンガとかでしたが、あれを経験して「音源を制作すること」と「ライブで表現すること」の違いを教えてもらえたなと感じます。
    なので今作もプリプロの段階でメンバーと相談しながら「あの楽器はどうかな?」とか「こんな雰囲気の音を入れたいけどどうかな?」なんていうアイデアもたくさん出てきて、逆にアイデアが出過ぎてしまってそれを取りまとめるのにかなり苦労した感があります。(笑)そんな中で生き残ったのはブルースハープと鉄琴。
    ブルースハープは僕が担当して、鉄琴は浜ちゃん。普段やってる歌やギターやドラムは慣れてるけど、ブルースハープとか鉄琴は何となく音は出せるけど、それを音源に残せるクオリティまで到達させられないといけないので、二人とも血の滲む特訓の日々だったんじゃないでしょうか(笑)浜ちゃんはさらにちゃんとしたコーラスを初めて録音するっていうのがあって、それも普段はやってないことなのでそのあたりの特訓の成果も聴き所かなと思います。果たして!ちゃんと人様にお出しできるクオリティを達成できたのか???是非「スタンド」を手に入れてもらって確認してもらえたらと思います。(笑)
    宮坂:ここから先は歌詞の部分なので僕のことでかなり真面目なアレですが、前作「From now on,I will Begin all」は直訳すると「今から全てを始めよう」いう意味になりますが、今回の「スタンド」はカタカナ表記ですが、アルファベットの「STAND」でも込めた意味は同じです。ただ、このタイトルには二つのメッセージを込めました。
    「スタンド・バイ・ミー」傍らに寄り添い立つ。「スタンド・アップ・トゥー」立ち向かうこと。この二つのテーマをJ.P.NAYUTAというバンドに触れる人たちに表明したくてこのタイトルにしました。前述の聴き所とか見所と同じく、受取る人が自由に決めてくれるのが僕の望みですが、ロックミュージックは改めて、リスナーの信頼を勝ち取らなきゃいかんと思っています。
    これはJ.P.NAYUTAだけじゃなくて他に頑張っているバンド仲間との日常的な空気感で感じることですが、おそらく十年くらい前にジャパニーズ・ロック・ミュージックは一度、大きく信頼を失った時期があって、いまもそれは続いていて、いまここで、改めてその信頼を回復させかつ、それ以上の信頼を、ロックバンドの活動の中でそれを得ていかないと、ジャパニーズ・ロック・ミュージックの未来は切り拓けないと感じてます。そんな意味での「スタンド・アップ・トゥー」であり、挑戦し続けることというのは自他ともに痛みも伴うものだと思いますが、その痛みに晒されたときでも「スタンド・バイ・ミー」すぐそばに居るからな。ということをきちっと看板にして戦っていきたいなと。そういうことをちゃんとわかり合えるような人が、まわりにたくさんいるんです。J.P.NAYUTAのメンバーはもちろん、お客さん、家族、バンド仲間。心強い限りなんです。話が脱線しましたか?(笑)電車は脱線しないで欲しいです。(笑)


  • 10月8日のワンマンライブは相当に盛り上がる事かと思いますが、この日お客さんにもライブハウス側にも内緒にしている隠し玉なアイディアがありましたら教えて下さい!ここだけの話にしておきます。
  • 宮坂:ココだけって(笑)ちゃんと行き過ぎたら空気読んでカットしてくれます?(笑)ゲストミュージシャンをお呼びしてます。ココまでは隠し玉でもなんでも無いですが、Gu.ダイナマイト☆ナオキさん、Key.太田朝子さん (ザ・マルチーズ)、Sax.安達舞さん (TOKYO WING BAND)この名前を見たら「・・・??!!!」という想像ができるような気がしますが…。 Saxの安達舞さんはZher the ZOOではあまり馴染みはないかも知れませんが、僕の知る限り「日本一エロかっこいいSaxプレイヤー」
    朝子さんは、「日本一のママさんバンドマン(ウーマン?)」ナオキさんは「世界のダイナマイト☆」何が飛び出すかわかりません(笑)
    リリースパーティでさらにワンマンってなったらこれはもうお祭りですから、もしかしたら、とある曲の演奏中に飛び入りで楽器を持った人が飛び込んでくるかもしれないなと…いまからそんな心配を楽しみに転換しようと思ってます(笑)多分「Dance,step,sence」あたりで舞台上十人くらいの規模になっても「まーいいんじゃないかな?」くらいの気持ちでいますよ。僕は(笑)お楽しみに。
    宮坂:J.P.NAYUTAで通算、三回目のワンマンになるわけですが、いままで二回のワンマンと大きく違うところは「曲が足りない」って問題に直面していないところですね。
    いままでのワンマンは「時間埋める為にあれもあれもやらなきゃリストが埋まらないよ!!」って感じだったのですが、今回のワンマンは「あの曲は出来ないかも」とかが初めて経験しています。その分、より凝縮された、というか、メンバーみんなが「この曲がやりたい」というのが、如実に出てくるようなワンマンになるんじゃないかと思います。
    お客さんの「あの曲が聴きたい!」という気持ちと同じでバンドも「あの曲がやりたい!」という気持ちがありまして。そうじゃない曲は別に「やりたくない」ワケじゃないですけど、「よりあの曲がやりたい!」という気持ちが強く出てくるものだと思います。なので二回目ですがより凝縮された…良いワンマンになると思います。
    是非、遊びにきてください!


  • もしミュージシャンじゃなかったら?
  • 宮坂:お楽しみの質問コーナーですね。僕、しゃべりすぎて視聴率が気になるのでコーニーからどうぞ。(笑)
    松沙花:料理人かな。みんなの「ヴォーノ!!」が見てみたい。
    浜田:普通に社会の企業の中に埋もれながら、ごく普通な家庭を持ってると思います。中学の時にロックを知り、いろいろ人生や価値観や思想が周りの人たちと違ってしまった。変わり者と思われることに快感を感じてしまいました。だから音楽がなければ素の自分で常にいると思います…。俺、病んでる?(笑)
    宮坂:さほどは(笑)僕も似たようなものかも知れないです。ハッキリ言って想像できないですけど。ちっちゃいころの夢はプロ野球選手になることだったなー。
    ただ普通の企業にいたら面倒臭い奴だろうなって思います。わがままいうし、あんまり言うこと聞かないしデカいし怖いし無口だし…。無口じゃないんですけどね。本当は。(笑)無口に見えるみたいですよ。僕の第一印象。(笑)


  • 音楽以外で最近気になることは?
  • 浜田:特にないです。基本無趣味であまり熱くハマるとこがないですね。
    宮坂:浜ちゃん、ツアー中の車内でスマホでゲームばっかりやってるけど…あれは趣味じゃないんだね(笑)僕はツアー先のサッカーチームのマフラータオルをコレクションすることに情熱を傾けています。(笑)9月2日の京都の日から(笑)東京はとりあえずあとまわしにして今回のツアーでいける街は、長野と福島(郡山)と大阪と北九州と…。早くいきたい(笑い)あ。町田ゼルビアのタオルは必ずゲットしますよ。
    松沙花:最近、引越ししたので 空間デザインですかね。なかなか進まなくて…


  • バンドを(音楽を)長く続ける秘訣とは?また、長く続けて思うことは?
  • 松沙花:ただそれ以外に本気で興味の持てるものに出会わなかったから。
    音楽を続けることは、たやすく、バンドを続けることは難しい。
    浜田:やっぱりたとえたった一人でも自分を求めてる人がいる限りはそう簡単にはやめられない。
    自分の好きなとこを勝手にしてるだけやのに、そこに応援をしてくれる人がいるのはほんまにありがたい。 あと単純に常に目立っていたいという思いもあります。
    宮坂:続けることに一番エネルギーを使います。始めるときには宇宙規模で例えたらそれはビッグ・バンみたいなエネルギーが必要だと思いますけど、 始めるときって言うのはもうそれだけに夢中で、痛みとか苦労とかまったくなくて。バンドを進めていく過程が訪れて初めてその辺の痛覚が生まれて来たので。それを抱えながら治癒させながらさらに前に行こうと考えること、これはまた別種のエネルギーですね。まとめると、続ける秘訣は「まだまだポンコツだ!もっとでっかくなってやるんだ!」ってことで、長く続けて思うことは「まだまだポンコツだな。もっともっとやれることはありそうだな。」って所ですかね。あとは、バンドは続けなきゃいけない。ってことですね。続けてきてさらに、よりいっそう強く思います。


  • 今更でごめんなさい、なんで「J.P.NAYUTA」っていうバンド名なのですか?
  • 宮坂:長くなりますよ?(笑)コーニーと二人で居た時にバンド名を決めなきゃいけなかったんですが、僕が「ナユタ」がいい、言ったんです。「ナユタ」って漢字で書くと「那由他」とか「那由多」って書くんですけど、仏教の中に出てくる数字の単位なんです。上から数えて「無料大数」「不可思議」「那由多」。天文学のさらにその先にあるような途方も無い数字の単位なんですけど、その壮大なイメージが自分の考えるロックの壮大さとリンクして、それを提案してみたんです。それを受けてコーニーが多分、ほとんど冗談のつもりで「アタマにJ.Pってつけたらええんちゃう?」なんて言うもんだから、僕がものすごくそれを気に入ってしまってこんな妙なバンド名になりました。(笑)「J.P.NAYUTA」文面で省略されたとしたら「J.P.N」で、「めちゃめちゃかっこいいじゃん!俺たち日本人じゃん!ジャパニーズじゃん!!!」ってなテンションの騰がり方ですね(笑)話がまた脱線するかもしれないんですけど、日本の文化って世界的に見てもすごく独特で、他にないと思うのです。周りを海に囲まれた島国だからこその包容力とか。卑弥呼の時代から海外の文化を取り入れて、取り入れるだけなら他の文化でもあることですけど、ローマ帝国とか、日本の独特なところはその海外の文化を取り込んで取り入れて、自分たちの文化と言えるくらいまで昇華させてしまうことの出来る希有な民族性があるところなんです。大昔は中国大陸からの文化流入で、近頃はアメリカを中心としたヨーロッパ文明圏の価値観や文化ですよね。僕、幕末の事柄とかにすごく興味があるんですけど、その話に及ぶともはやロックバンドのインタビュー記事から完全に逸脱すると思うのでこのあたりでやめておきます。(笑)
    大丈夫ですか?質問に答えてますか??(笑)
    まとめると、自分の「生まれ、育った場所」ということをすごく大事にしたかったんです。お父さんとお母さんがたまたま日本で出会って繋がって僕が生まれた…っていうのはこれはもう偶然でしかないんですけど、その偶然から発生した全てを大事にして、自分の強さに変えて、そこには同時に弱さも伴うものだと思いますけど、そういった部分を武器にして生きていきたいと思っているから、バンド名に「日本っぽさ」というのが含まれているのは僕がやるバンドの名前としては必然だし、気持ちいいし、違和感は無いなと、そう思います。コーニー、ありがとう(笑)


  • J.P.NAYUTAにとって音楽は勿論の事、ライブハウス (Zher the ZOO YOYOGIなど)、そしてバンド仲間、お客さんとは?
  • 浜田:音楽については常に挑戦。 ジャンルはあまり気にしていません。自己満足を共感できるような音楽をもっと作っていきたいですね。
    お客さんはぶっちゃけた話、もっとついてきて欲しい。お客さんの方向にミュージシャンとして寄り添って行くわけにはいかないから、おれらのすべての良いところ、悪いところすべて、バンドの素顔をすべて愛してほしい。まぁこのコメントはJ.P.NAYUTAとしてというより、自分の勝手な思いかな。笑 それでもって、バンドは家族。常に味方でいたい。笑

    松沙花:メンバーみんな、好きな音楽やジャンルが違うし、そんな中で意見をぶつけ合いながら、J.P.NAYUTAたる音楽を作りたい。それが音源であっても、ライブハウスであっても、上手くお客さんに伝わればいいなと思います。
    なゆたはいい距離感が保たれているバンドだと思います。

    宮坂:音楽は…なんでしょうね。きっとやることが当たり前になりすぎてしまっていて、改めて質問されてもイマイチ、ピンと来ません。きっとこの感覚って、違う人から見たらものすごく羨ましいことなのかもしれないですね。同世代の昔のバンド仲間、昔のバンドメンバーも様々な理由や事情で音楽やバンドから離れていったのを見てきましたし。俺の場合は、昔、実の兄貴と一緒にバンドをやっていたんですけど、その兄貴が結婚して子供が生まれて…一番身近で「元バンドマン」というか、何かの理由や想いでいまの人生をきっちりと歩んでいっている人を見る機会があるんですけど、兄貴は多分、俺やバンドのことを応援してくれていると思うんですけど、まったく同じように俺も応援しています。兄貴、俺よりもデカいですよ(笑)ちなみにGRAPEVINEのファン。(笑)いま居るバンド仲間たちのことに話は移っていきますけど、「生き残り」って言ったらとても若い20歳前後の仲間もいますけど、そもそもロックに限らずバンドを始めて、ライブハウスに出入りしだすような連中はいまの世の中から見たら立派な「生き残り」ですよ(笑)その生き残りたちでどれだけおもしろいものをやって、世間の注目というか、さっきも言ったみたいな信頼を勝ち取っていく戦いを続けていく…というか、「あー、俺だけじゃないんだな。」って、素直に思えます。その中には切磋琢磨もあると思いますし、すごく良いライブをしてたら正直悔しかったりするし、ものすごく注目を集めてたりしたら素直に悔しいし。俺の場合はそれも自分のエネルギーに変えられるから、ありがたいです。居てくれないと張り合いが無い。好きです。バンド仲間たち。あ。あと、これはきっとみんな同じでしょうけど、「俺の方が絶対にかっこいい」って思ってやってるのがまた良いです。俺もそうだし。そうじゃなきゃ話にもならない。(笑)
    いなくちゃ話にならないってことで言ったらお客さんは本当にもうその通り。ライブハウスに出演したり、CDを作って売ったりして、いわゆる「キャッチボール」みたいなイメージをしたら、僕らが全力で投げたボールを受け止めて、返してくれる存在がいなければ、僕らの存在そのものが危うくなってしまうものだと思います。もしも、そういうキャッチボールを求めないミュージシャンが居るとしたならば、スタジオや自分の家でずっとやってればいいことだと思います。これはもう、金銭的なことを省いても、絶対。無理。僕たちバンド側がそういうことを求めているのであれば、もっともっとお客さんにアプローチしたい。もっとアプローチできなきゃおかしいんです。これは自分に対しても言ってますが(笑)自戒の意味で。
    ライブハウス、いつももう本当に…ありがとうございます。音楽を作ってそれを一番最初に発表する場所はライブハウスだと俺は思っていて。昨今はPCだけで音楽を作ってそれを聴いてもらったりっていう環境でもあるんですけど、僕の場合はそっちにはほとんど興味がないですね。現場です。何よりも大事なことは、きっと現場にあると思うんです。これは俺がロック屋だから感じることなのかもしれないですけど、同じ場所でも時が違えば何もかもが違います。曲だって、同じ曲でもそのときそのときで表現したいニュアンスが微妙に違うし、はっきりと変わるときもあるし、そういうことを「愉しみ」のひとつとして感じられるようになってからは本当にライブが楽しいです。時にドラムセットを破壊するような乱暴なバンドが登場したりして「勘弁してくれよ」って思うこともあると思うんですけど、みんなライブハウスに感謝してるはずです。だけど落とし前はちゃんとつけて…。時に人間教育みたいな台詞も吐かなきゃいけない時もあるでしょうに…。本当に大変だと思います。だけど、Zher the ZOOに限らず、ライブハウスで働いている人たちってみんな音楽が好きだし、バンドが好きだし、バンドとお客さんと音楽とライブハウスが作り出すあの独特の雰囲気を本当に愛しているんだなって感じます。かわいさあまって憎さ百倍!なこともいっぱいあるでしょうけど(笑)みんなで協力して一回だけしか訪れない奇跡の瞬間を作り出しましょう!だけど出来レースはダメ(笑)嫌い。(笑)


  • バンド、そして自分自身の未来像を教えてください。
  • 宮坂:かっこいいおじさんになりたいです(笑)それが音楽を始めたきっかけにもなっているし(笑)
    未来像、あまり具体的にイメージは出来ていないですけど、J.P.NAYUTAをもっともっと大きくて強いバンドにしたいです。たまにされる質問に「最終的にどのくらいの規模でやりたいの?」というのがあるんですけど、僕の場合は「フジロックのグリーンステージです」と答えます。「ヘッドライナー!」って大きな声で言いたいところなんですけど、フジロック、昼間のグリーンステージの雰囲気が大好きなんです。夜のあの荘厳で派手な雰囲気も憧れはありますけど、それよりも昼間のあの、のんびりビールを飲みながら寝転がって楽しんでるあの感じ。盛り上がってるところは最高潮に盛り上がっていて、のんびりしてるところはのんびりしている。あの自由な空気感が大好きなんです。聴こえてくる音楽をどう取り扱うかは自由ですし、僕のライブも本当にそういう感じで楽しんで欲しいんです、無理矢理にノってくれとか、手拍子しろとか、あからさまなのは嫌いで。好きなようにすればそれが最高です。それがいいんですよ。それを端的に表現できるのが「フジロックのグリーンステージ」本当にやってみたいです。やったらやったできっとその先に違う何か、目標みたいなものが出来ると思いますけど(笑)いってみなきゃわからないですよね。だから、いってみようかな、って思います。その為に必要なことはなんだろうって、ぐるぐる考えながらがまぁ、僕の日常です。(笑)


  • では最後に一言。
  • 宮坂:伝えたいことをちゃんと伝える…っていうことは本当に大変なことだなって今回のインタビューで改めて感じました。まだまだ伝えきれてない(笑) ライブハウスで会いましょう。

10月8日(木) Zher the ZOO YOYOGI
"NEW mini ALBUM【スタンド】RELEASE 記念 ONE MAN『レコ発ワンマンナユタ』"
J.P.NAYUTA -oneman-
=GUEST MUSICIAN's=
ダイナマイト☆ナオキ (Gu.)、太田朝子 (Key:ザ・マルチーズ)、
安達舞 (Sax:TOKYO WING BAND)

OPEN 19:00/START 20:00
ADV.¥2,300/DOOR.¥2,500 [1D別]
Zher the ZOO店頭にて発売中
【問】Zher the ZOO:TEL 03-5358-4491


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